スノーピーク・ソロセット焚の新型クッカーです。旧型から大幅に改良されました。
カップのサイズが大きくなったのが一番の魅力でしょう。
気になる点もありますが、工夫次第で楽しいソロクッカーです。
旧型との違い、取っ手の改造方法、使い勝手、活用方法等をレポートしていきます。
スノーピーク・ソロセット焚(新型SCS-004R)
米が炊けるソロクッカーとして人気がある、スノーピーク・ソロセット焚の新型クッカーです。
新型は、旧型に比べるとカップのサイズが大きくなって、大幅に改良されています。
しかし、気になる点(欠点?)もありますね。
発売(2016年4月22日)されてから1年ほど経ちましたが、いまだにレビューや口コミ記事が、ほとんど上がっていないようなので、
旧型からの変更点、取っ手の改造方法、使い勝手、活用方法等をレポートします。
結論から先に云うと……
欠点はありますが、工夫次第で楽しいソロクッカーです。
旧型クッカーのほうが人気?
上の写真は、スノーピーク・ソロセット焚の旧型です。
新型クッカーが発売されてから1年以上たちましたが、旧型クッカーの方が、今だに人気があるようですね。
AMAZONでは、中古でも、新型の2倍ほどの価格で販売されています。
人気コミック「山と食欲と私」の中でも、 主人公の単独登山女子「日々野鮎美」が、使っているクッカーとして以下の話に登場します。
・2話「欲張りウィンナー麺」
・3話「雲上の楽園コーヒー」
・5話「不屈のにんにくネギ味噌サケ雑炊」
・7話「ほかほかホワイトシチューパスタ」
・8話「星降る夜のホットワイン」
これ以降の話にも登場します……
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旧型クッカーの欠点
旧型クッカーにも、ポットの取っ手と蓋のつまみが「火にかけると熱くなって持てない」という欠点がありましたが、耐熱性のあるシリコンチューブで改造していました。
【蓋のツマミ】
蓋のツマミ部分にシリコンチューブを巻きつける。
【ポットの取っ手】
ポットの取っ手部分にシリコンチューブを通す。
手前がボケちゃいましたが…
旧型クッカーと新型クッカーの違い
(写真の左:旧型、右:新型)
旧型クッカーと新型クッカーの違いを見ていきましょう。
まず、クッカーの仕様を比較してみます。
比較項目 | 旧型クッカー | 新型クッカー |
内面加工 | スミフロン加工 | フッ素樹脂加工 |
サイズ | ポット:φ94 x H122mm カップ:φ98.5 x H50mm 蓋: | ポット:φ108 x H127mm カップ:φ111 x H74mm 蓋 :φ106 x H21mm |
重量 | 250g | 270g |
容量 | ポット830ml カップ330ml | ポット:880ml カップ:カップ540ml |
新型クッカーのほうが全体的にサイズが大きくなっています。その分、重量も少し重くなっていますが、20gほどなので許容範囲でしょう。
スミフロン加工とフッ素樹脂加工の違いは…スミフロン加工というのは、住友電工が開発した特殊フッ素樹脂加工のことなので、違いはほとんどないかと思います。
新型クッカーの改良点
次に、新型クッカーの改良点をまとめてみます。主な改良点は以下の5つです。
改良点 1. カップのサイズが大きくなった
カップのサイズが330mlから540mlへと大きくなりました。これが一番大きな改良ですね。
110ガス缶がスッポリと収まるサイズです。
改良点2. ポットの蓋がカップと共用
ポットの蓋がカップでも使用できるようになりました。
旧型は微妙にサイズが合わなかったので、これもうれしい改良です。
改良点3. ポットの容量も少しアップ
ポットの容量も830mlから880mlへ少しアップしました。
ラーメンを作ったときに吹きこぼれが少なくなりますね。
改良点4. 蓋にシリコン製のツマミがついた
旧型は火にかけると熱くて持てなかったので、良くはなったのですが…
蓋のツマミよりも、ポットの取っ手の方を改良して欲しかったのに……何故?蓋だけ?
改良点5. ショートスクー対応
これが、ショートスクーです。
このショートスクーを上の写真のように、カップとポットの間に収納できるようにデザインされています。
これは、おもしろいアイデアだと思ったのですが、ショートスクーは短すぎて…使える用途が…あまりないですね。
なにか思いついたら、またレポートします。
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新型クッカーの欠点
新型クッカーの欠点はズバリこの2点です。
欠点1. 取っ手が持ちにくい
やはり、ポットの取っ手が小さくて持ちにくいです。
欠点 (2) の改造でだいぶ持ちやすくなりますが……
欠点2. 火にかけると、取っ手が熱くて持てない
これは、旧型も同様なので予想していたことです。シリコンチューブで改造すればOKです。
2つの欠点とも、取っ手がとっても問題ですね。このままでは、使いにくいのでシリコンチューブで改造しました。
取っ手の改造方法(シリコンチューブで耐熱)
旧型クッカーは、ポットから「取っ手」が外せたので、「取っ手」を一旦外してシリコンチューブを通して、ポットに取り付ければOKだったのですが、
新型クッカーは、ポットから「取っ手」が外せない…
「取っ手」を外そうとすると、ポットの上の淵のでっぱりに引っかかって抜けないのです。
これは想定外でした。一旦は改造を諦めましたが、後から、いい方法を思い付きました。
シリコンチューブに切れ目を入れて「取っ手」の上から被せるのです。
うまくいくかわからなかったのですが、とりあえずやってみることにしました。
すると、自分でもびっくりするくらい、うまくはまってしまいました。(^^)/
改造手順
【準備するもの】
シリコンチューブ (外径5mm/内径3mm × 48cm)
(1) シリコンチューブを、取っ手より長め(12cm)に切断。
これをポット用2個、カップ用2個、計4つ作ります。
シリコンチューブの伸縮によって、取っ手の曲がりにフィットします。
(2) シリコンチューブが開くように、ハサミで切れ目を入れます。
(3) 取っ手の外側から、シリコンチューブを被せます。
(4) 取っ手が曲がっている部分(赤い丸部分)が浮いてしまうので、
シリコンチューブを半回転させて、切れ目が外側になるようにひねります。
(5) 最後に、シリコンチューブのたるみを引っ張って、取っ手にフィットさせれば完成。
このとおり!
シリコンチューブに切れ目を入れて、取っ手に被せるだけできれいにフィットします。
多少切れ目は見えますが、実用上は問題ありません。外れそうな場合は、耐水・耐熱テープで止めておいてもいいでしょう。
水洗いを繰り返しているうちに、だんだん外れてくるので、何かで止めておいた方が良さそうですね。止め方は…思索中です。
シリコンチューブは慣れれば簡単に取り付けできるので「水洗いする時は、一旦、取りはずす」というのが、今のところベストでしょうか。
新型クッカーの使い勝手
さて、肝心の使い勝手ですが、取っ手の持ちにくさはありますが、シリコンチューブで改造することでだいぶ使い易くなります。
他のソロクッカーよりも容量が大きい(880ml)ので、お湯を沸かすだけでなく、ラーメン等も作り易く、具もたくさん入れられます。
また、ソロクッカーとしてはめずらしく、ポットの内部はフッ素樹脂加工がしてあるので、焦げ付きにくいのも魅力です。
米を炊いても焦げ付きの心配がありません。
おこげを作っても(あまり)焦げ付かないので後片付けが楽です。
そして、なんといっても一番の魅力は、蓋ができる大きなカップ(540ml)ですね。
工夫次第でいろんな使い方が出来るのではないでしょうか。
大きなカップの活用方法
大きなカップの活用方法をいくつか紹介します。
カップ単体でニミクッカーとして使用
カップと蓋のみで、より軽量コンパクトなクッカーとして持ち運べます。
110ガス缶もすっぽりと収まり蓋も閉まります。(カップ+蓋で112g)
カップ側でも米が炊ける
カップ側でコメを炊きながら、ポット側でラーメンやうどんを煮たり、レトルトカレー等を温めることもできます。
チキンラーメンにちょうどいい
チキンラーメンをつくるのにちょうどいい大きさです。(2つに割っていれる)
カップヌードル・リフィルにもちょうどもいいですね。
ビールジョッキになる
缶ビール (350ml) が丁度はいる容量です。(少しこぼれました…)
工夫次第でいろいろと楽しめそうですね。今のところ考えつくのはこれくらいですが、他に思いついたら、またレポートします。
補足
強引な取っ手の外し方
強引な方法ですが取っ手の外し方を紹介します。
取っ手が外せればシリコンチューブを通すだけなので、改造が楽になるし使い勝手もいいですね。
ただし、強引な方法なので、クッカー(ポット&カップ)が、へこんだり、歪んだり、傷だらけになったりで…
おすすめはしません! (^_^;
文章で説明するのは難しいので、 簡単な動画を作成しましたので↓こちらをご覧ください。
外形6mm/内径4mmのシリコンチューブの方が通しやすいです。
(ぴったりなのは、外形5mm/内径3mm)
スタッキング例
スノーピーク・ソロセット焚(新型SCS-004R)の中に、以下の道具がすべて収納出来ます。
・ガスカートリッジ(小)2缶
・プリムス・フェムトストーブ(P-115)と
・ガスカートッリッジ・ホルダー(ジェットボイルのスタビライザー)
収納の様子は簡単な動画を作成しましたので、↓こちらをご覧ください。
↓こちらはチタン製です。
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