2017年の初登りは標高2017mの雲取山に登ったので、次は酉年にちなんだ山…
黒川鶏冠山(くろかわけいかんざん)に登ってきました。
酉年にちなんだ山は?
2017年の初登りは標高2017mの雲取山に登ったので、次は、酉年にちなんだ山にでも登ろうかと…いろいろ考えていました。
酉年にちなんだ山で最初に頭に浮かんだのは、酉の字がそのまま山名に付いた奥多摩の酉谷山(とりだにやま)。
酉谷山は日帰りするには、コースタイムが往復10時間とちょっとキツイし、以前、雲取山にテント泊した時の下山ルートの途中で通過したことがあります。
どうせ行くなら、まだ登ったことがなくて日帰りで行けそうな山がいい。
ネットで調べてみると鶏(にわとり)の漢字がつく鶏冠山という山名が目を引きました。
とりにちなんだ山名というと、鳥、鷹、烏、等の漢字がついた山名も候補にあがりますが、「とり」と言ったら、やっぱり「にわとり」でしょう!
黒川鶏冠山(くろかわけいかんざん)
酉年にちなんで早速登ってきたという記事もありましたが、どうやら山梨県の近い山域に鶏冠山と名のつく山が2つあるようです。
ひとつは、西沢渓谷の近くに位置する鶏冠山(2115m)で、とさかやまと読みます。
山梨百名山に選定されている山ですが、岩場&クサリ場の難所がある険しい山のようです。
昭文社「山と高原地図」には登山道が記載されていません。
もうひとつは、大菩薩嶺の北側に位置する鶏冠山(1716m)で、けいかんざんと読みます。
こちらも山梨百名山に選定されていますが、近くの黒川山と合わせて黒川鶏冠山と総称されることが多いという。
ここなら、柳沢峠から往復4時間30分ほどで行けそうです。
登山計画
早速、黒川鶏冠山への交通手段を調べてみます。
登山口となる柳沢峠へは、中央本線塩山駅からバスで50分なんですが…
柳沢峠行きのバスは季節運行(4月~11月)で今の時期はバスがない!
ただし、途中の大菩薩峠登山口までのバスなら運行しています。
じゃ、大菩薩峠登山口から往復で行けないか?最近よく利用するヤマプラでコースタイムを調べてみました。
大菩薩峠登山口からの往復コースタイムは、8時間40分ほど。無雪期なら問題なさそうですが…
今は積雪期。しかも初めてのコース。これはちょっと無理そうです。
しょうがないので、柳沢峠へは中央本線塩山駅からタクシーを使用。帰りは大菩薩峠登山口から、バスで塩山駅までというコース設定にしました。
このコースなら、6時間ほどで登って帰ってこられるので問題ないでしょう。
日程・コース・登山口までのアクセス
【日程】2017年2月18日(土) ※日帰り
【メンバー】単独
登山コース
登山コース・コースタイム(予定)
※「ヤマプラ」で作成したコースタイムです。コースタイムの倍率と休憩時間が設定できるので 積雪期なのでアイゼン歩行を考慮して、コースタイムの倍率は1.2倍に設定、休憩は鶏冠山で1時間を予定。初期設定のコースタイムは6時間ほどでしたが、倍率1.2倍と休憩時間をいれると8時間16分。大菩薩峠登山口の最終バスは18:30なので1時間ほど余裕あり。
登山口までの交通
【往路】
◯中央本線塩山駅
|(タクシー30分)
◯柳沢峠
【復路】
◯大菩薩峠登山口
|(バス30分)
◯中央本線塩山駅
柳沢峠~黒川山
中央線塩山駅からタクシーに乗り30分ほどで柳沢峠に到着。
タクシー料金は5600円(60円まけてくれました)
時刻は9:00頃。バス停のそばに柳沢峠茶屋が建っていますが今は閉まっていました。
オフシーズンなのか、営業時間外なのかは不明です。
バス停の後ろ、一段上がったところに駐車場と公衆トイレがあります。
乗用車が3台止まっていましたが閑散とした風景です。今日は他の登山者とは会わないかもしれません。
登山口は道路を挟んで反対側にありました。
登山道に入って100mほど進むと、直ぐにも積雪地帯に突入しました。
「アイゼンを着けるにはまだ早いかなぁ~」と思いながら、50mほどスリップに気を付けながら進みますが、積雪がなくなる気配はありません。
アイゼンを安全につけられるような平地もないので、さっきの場所まで50m程戻り、ここでアイゼンを装着。
こんなに早くアイゼンが必要になるとは思っていませんでした。
柳沢峠の標高は1470m。鶏冠山の標高は1716mなので標高差は260mほど。
黒川山までは緩やかな道が続きます。
黒川山付近
11:40頃。黒川山付近に到着。標識には「黒川山(鶏冠山)」とあり、「見晴台」と「鶏冠神社」への方角も示されています。
昭文社「山と高原地図」では、「黒川山」と記されている地点だと思いますが、ここは黒川山の山頂ではなさそうです…?
(写真の左上の方か…)
見晴台には帰りに寄るとして、鶏冠神社の方角へ進みます。
先ほどの分岐から5分ほどで鶏冠山の分岐点に到着。
ここから先は、いままでの緩やかで歩きやすい道から険しい道へと一変しました。
鶏冠山
鶏冠山の分岐点から少し進むと、いきなり岩場の急登があれわれました。
(左側に巻き道のような跡がありましたが、直登を選びます)
ここには積雪はありませんが、アイゼンを装着したままの岩場は登りにくい。
岩場を登りきってピークに立つ。あたりには、ここより高いところはなさそうです。
ここが黒川鶏冠山の山頂か?
山頂標識は何もありません…しばらく周囲を見渡してみました。
昭文社「山と高原地図」では、鶏冠山の山頂は行き止まりになっていますが、この先、一旦下ったところに、ピンクのリボン(登山道の目印)が巻いてあるのが目に入りました。まだ先がありそうです。
ここから先は急な下りで、しかも積雪が凍りついています。
アイゼンは付けていますが…ちょっと怖い。一歩一歩、慎重に進みます。
写真を撮っている余裕はありません。
一旦下ったところから、トラバースするように進み、次のピークを少し登り返すと…
鶏冠山の山頂
ここが黒川鶏冠山の山頂だ!
12:00頃。黒川鶏冠山の山頂にやっと到着。
少し迷いましたが一安心。山頂には、鶏冠神社の祠と標識「鶏冠山(黒川山)」が立っていました。
祠の裏側に回りこんだところにある岩塊が一番高い地点ですが…
あいにくガスがかかっていて、景色は全く見えません。残念!
山頂は狭いです。
この辺で昼食にする予定でしたが、ここではゆっくりできそうもないので、黒川山の分岐地点までもどり、見晴台へ行ってみることにしました。
来るときに岩場の左側に、巻き道らしきものがあったので、帰りは巻き道らしき踏み跡を辿って行きましたが、途中で行けなくなりました。
やはり、直登で正解だったようです。
※画像をクリックすると再生します。
鶏冠山~見晴台
12:35頃。黒川山の分岐地点から、10分ほどで見晴台へ到着しました。
もっと広い場所を想像していましたが…ちょっとした岩の上で、ゆっくり休憩できる場所ではありません。
幸いガスが薄れて大菩薩嶺と奥秩父の山々が確認できました。
天気が良ければ、南アルプスの山々の展望も見られるのでしょう。
※画像をクリックすると再生します。
見晴台~丸川峠
丸川峠まで行く途中で、昼食をとれそうな場所を探しましたが、良さそうな場所はありません。
結局、丸川峠まで行ってしまいました。
15:20頃。丸川峠に到着。以前、大菩薩嶺に登った時に通過しているので覚えている場所です。
ここまでくればもう安心。
昼食はカレーうどん
ここで遅い昼食にしました。今日の昼食はカレーうどんとシャウエッセン。
↓画像をクリックすると再生します。
寒さのせいでガスの火力が今ひとつ。沸騰するのに時間がかかりましたが、なんとか完成しました。
熱いカレーうどんが凍えたからだに滲みますね!
丸川峠から大菩薩登山口までのコースタイムは2時間ほど。
最終バスの時刻までは充分あるので急ぐ必要なありませんが、そろそそ寒くなってきたので下山します。
川峠~大菩薩峠登山口
16:00過ぎ。丸川峠を出発。少し下ると積雪が無くなりました。
アイゼンをはずすタイミングは難しいものです。はずした直後に、また積雪地帯が現れるのは良くあること。また装着すればいいだけですが、外したり着けたりするのが面倒です。
アイゼンをはずそうか迷っているうちに、すぐに岩場の下りになりました。
積雪のない岩場で、アイゼンを装着したままでは歩きにくいので、ここら辺でアイゼンをはずしました。
この先、積雪箇所は全くなかったので、ここでアイゼンを外したのは正解でした。
17:35頃。日が暮れる前に大菩薩峠登山口のバス停に到着しました。
最終バスは、18:30なので、まだ1時間近くあります。
18:00頃、日が暮れてあたりは真っ暗になりました。バス待ち客は私一人。寂しくはないが寒いー!
18:30頃。塩山行きの最終バスに無事乗車して帰路へ着きました。
結局、ここから最終バスに乗ったのは私一人だけでした。
山行を終えて
この季節に黒川鶏冠山に登る人は少ないのでしょう。土曜日にもかかわらず、山行中に出会ったのは2組だけでした。
(黒川山の手前で1名と、見晴らし台付近で10人以上のパーティとすれ違いました)
静けさを求めるにはいいですが、ちょっと寂しい山行でした。
鶏冠山の山頂付近は以外と険しくて、積雪期に登るのは注意が必要ですね。
初心者には厳しいでしょう。私もちょとだけビビリました。(^_^;)
なお、今回は芍薬甘草湯の出番はありませんでした。
酉年登山の第二弾はあるのだろうか…
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