八ヶ岳・北横岳~三ツ岳~雨池山の後半です。
北横岳の山頂から三ツ岳(みつだけ、2360m)~雨池山(あまいけやま、2325m)と回ってロープウェイの山頂駅まで戻ります。
三ツ岳は大きな岩だらけの山で、3つの山頂(1峰、2峰、3峰)があります。ヨーロッパアルプスやヒマラヤ山脈にある山の名前みたいでかっこいいですね。
北横岳から行くと、3峰~2峰~1峰の順に通過することになります。
しかし…今回の山歩きは北横岳がメイン。
三ツ岳については事前に調査していなかったので、3つの山頂があることも、岩だらけの山であることも知りませんでした… (^_^;
北横岳~三ツ岳(3峰~2峰~1峰)
13:00頃、北横岳を後にして三ツ岳~雨池山へ向かいます。
13:15頃、北横岳と三ツ岳の分岐点まで戻ってきました。
三ツ岳へ向かうルートは前方の岩を越えて行くようですが…
こんな立て看板がありました。
坪庭~北横岳のルートは観光客も登ってくるので観光客への警告でしょう。
多少、岩場はあっても、たいしたことはないだろうと…たかをくくっていました (^_^;)。
ここから、三ツ岳~雨池山~ロープウェイ山頂駅までのコースタイムは2時間20分、ロープウェイの最終便は17:00です。
まだ3時間30分以上あるので時間的には問題ないでしょう。ということで先へ進むことにします。
手前の岩を越えて三ツ岳へ向かう登山道に入ります。
ハイマツや低木に囲まれた、ゆるやかなルートですが、なるほど…大きな岩だらけ…
岩の上を渡ったり、岩の横を回り込んだりして進みます。
岩が多くて歩きにくい道ですが、急な登り下りはありません。
フィールドアスレチックをしているような感覚で歩ける道です。
三ツ岳3峰の直前までは…
岩だらけの登山道を進むと、前方に急峻な岩峰が見えてきました。
上の写真ではわかりにくいですが、真ん中の木々の向こう側に岩のピークが見えていてるのがわかるでしょうか。
まさか…あれが、三ツ岳じゃないよなー?
いやー、違うでしょう…?
三ツ岳3峰
おおっとー!
低木帯を抜けると…先ほど見えていた岩峰が目の前に現れました。
ありゃー! やっぱこれが三ツ岳かー!
えー! これ登るのかー! うそでしょうー?
でも、あの岩峰を越えていくわけじゃなくて…巻き道があるんだろう…と予想しながらペンキでつけられた目印をたどって行くと…
巻き道はありませんでしたー。
あの岩峰を越えて行かねばなりません。
山頂の直前には鎖場(山頂直下を左から右上にトラバース)もあります。
気合を入れ直して慎重に岩場をよじ登ります。
三ツ岳3峰直下の鎖場を登ったところです。山頂標識が立っているのが見えました。
14:00頃、三ツ岳の山頂に着きました。北横岳を出発してから約1時間。
予想外の岩場と岩峰登りに少して手こずりましたが、ほぼコースタイムで到着です。
こちらが山頂標識です。
大きな岩が積み重なってできたような山頂で、ゆっくり休憩できるような場所はありませんが、展望はなかなか良好です。
(この時点ではまだ三ツ岳に3つの山頂があることに気付いていませんでしたが、標識には「ここは三ツ岳3峰」と書かれていましたね )
南方面にはこれから向かう雨池山、その先が縞枯山、その奥に南八ヶ岳の峰々も見えています。
西方向を振り返れば先ほど登った北横岳が見えました。
北横岳ヒュッテの屋根も見えますね。
北方向に見えるのは大岳(おおだけ、2382m)でしょう。
三ツ岳3峰からの下りも鎖場です。
三ツ岳3峰を越えてからも岩場が続きます。
ルート上にはペンキで目印がついているので迷うことはありません。
三ツ岳2峰
次の岩峰に近づいてきました。
標識らしきものが立っているなーと思っていたら、この岩峰が三ツ岳2峰の山頂でした。
14:30頃、三ツ岳2峰へ到着。
三ツ岳2峰の山頂は水平な場所があるのでゆっくり休憩することができます。
後ろに見えているのが先ほど通過した三ツ岳3峰のピークです。
こちらが三ツ岳2峰の山頂標識です。「ここは三ツ岳2峰」と書いてありました。
ここでやっと気付きました。
ここが2峰ということは、さっきの岩峰が1峰で…三ツ岳なので、3つめの岩峰があるのかな?
(実際にはさっきの岩峰が3峰で、次の岩峰が1峰でした)
三ツ岳2峰からは岩場を下ります。眼下の展望が開けているので迫力があります。
振り返ると三ツ岳3峰~三ツ岳2峰。けっこう下ってきましたね…
三ツ岳1峰
15:00頃、三ツ岳1峰に到着しました。
ここは山頂というよりも山の肩といった感じの場所です。
これから行く雨池山が見えていますが、山頂がなだらかなのでわかりにくいですね。
その後ろが縞枯山、その奥は南八ヶ岳です。
こちらが三ツ岳1峰の山頂標識です。
「ここは三ツ岳1峰」と書かれています。やっぱり3つめの山頂がありましたね。
でも、最初の山頂が1峰ではなくて3峰だったんですね。
こちらは雨池山の東にある雨池(あまいけ)です。
今回のコースからはだいぶ離れているので、ここから眺めるだけ。
雨池へ行く場合は雨池山を越えて雨池峠から往復2時間ほどかかります。
雨池山~雨池峠~山頂駅
三ツ岳3峰~三ツ岳1峰の通過に1時間ほどかかってしまいました。
ロープウェイの最終便まではあと2時間。この先も岩場が続くのでペースは上がりそうもない。
ロープウェイの最終便に間に合うのか?少し心配になってきました。
三ツ岳1峰からは樹林帯の中の下りになります。
大きな岩は少なくなりましたが急下降が続きます。
15:20頃、三ツ岳と雨池山との暗部に到着。
岩場の下りなのでもっと時間がかかるかと思いきや、意外と早く鞍部まで到着できました。
ここから雨池山まではなだらかな登りなので一安心です。
このペースならロープウェイの最終便に間に合うでしょう。
雨池山
雨池山への登山道はゆるやかで歩きやすい登り道。
いままでの岩だらけの道がうそのようです。
15:35頃、難なく雨池山(あめいけやま、2325m)の山頂へ到着。
「ここは雨池山」という標識がなければ気付かずに通りすぎてしまう場所です。
雨池山の山頂から5分ほどで雨池山の南端へ到着。
標識には「ここは雨池山展望台」と書かれているぐらい、西南方面が見渡せる気持ちのいい場所です。
ここからはロープウェイの山頂駅も見えました。写真ではわかりにくいですが…
雨池峠
雨池山展望台から下ること約10分で雨池峠へ到着。
ここからは坪庭、縞枯山、雨池、雨池山への道が分かれている場所です。
ここまでくればもう安心です。ロープウェイの山頂駅までは、ほぼ平坦な道で約20分。
雨池峠からは平坦な木道歩きです。
まるで尾瀬のような景観が広がっていました。湿原ではありませんが…
こちらは雨池山。山頂の付近に少し縞枯れ現象が見れました。
縞枯山荘
青い三角屋根の縞枯山荘が見えてきました。
縞枯山荘は通年営業で定員40名(冬期30名、冬期は自炊のみ)の山小屋です。
部屋に照明、暖房設備はありません、携帯の充電も不可。宿泊する場合は予約が必要です。
軽食や喫茶を利用する人も多いようです。
縞枯山荘のホームページは↓こちら。
縞枯山荘
小屋の前に祀られている縞枯地蔵です。
毎年「縞枯山荘地蔵際」がおこなわれているとか…
山頂駅
16:20頃、ロープウェイの山頂駅まで戻ってきました。
次の便は16:40分、少し時間があるので、山頂駅に併設されている展望台(スカイアイ2237)からの景色を見てみましょう。
こちらは南西方向の景色です。
テラスの手すりに沿って山名が記載されたパノラマ写真が設置されています。
見えている山の名前がわかりやすくていいですね。
天気が良ければ、左に南アルプス(北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈岳)、正面に中央アルプス(木曽駒ケ岳、宝剣山、空木岳)、
右に北アルプス(穂高連峰、槍ヶ岳)の山々が眺められるはずですが、急に雲がかかってきてしまいました。
こちらは南東方向です。
縞枯山の右奥に南八ヶ岳の峰々(東天狗岳、硫黄岳、西天狗岳、横岳、赤岳、阿弥陀岳、権現岳、編笠山、西岳)が確認できます。
こちらは展望台の北側。坪庭の溶岩台地と周囲の山々が見渡せます。
北横岳、三ツ岳、雨池山も確認できます。
エピローグ
ロープウェイの山頂駅に到着後、まもなく大きな雷の音が鳴り始めました。
坪庭周辺を散策していた観光客もあわてて山頂駅まで戻ってきました。
16:40分のロープウェイに乗り込みます。
乗った時にはまだ雨は降っていませんでしたが、途中から雨が降り出し…山麓駅に着くとすでに大雨になっていました。
その後、ますます雨は激しくなり、10m先が見えなくなるような雨の中、なんとか車に乗り込み帰路に着くことができました。
下山がもう少し遅くなっていたら…山の中でこんな激しい雷雨にあっていたら…やばかったですね。
この日はT氏が予約してくれた、近くの蓼科パークホテルに宿泊。
温泉に入って汗を流した後は…
生ビールで乾杯!
お疲れさまでしたー!
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