2018年の初登りは日本百名山のひとつ伊豆の天城山に登ってきました。
伊豆は暖かいと思っていたし、1400mほどの山なので雪が積もっているかどうか微妙な感じでしたが、行ってみると完全な雪山でした。(^_^;)
天城山と天城越え
天城山(あまぎさん)は伊豆半島の中央を東西に横切る天城山脈の山々の総称です。
伊豆半島最高峰の万三郎岳(ばんざぶろうだけ、1406m)、万二郎岳(ばんじろうだけ、1299m)、東端に位置する遠笠山(とおがさやま、1197m)が代表的な山です。
天城山といえば、天城越えが有名でしょうか? 石川さゆりの歌「天城越え」の
♪あなたと越えたい あまぎ~ご~え~♪
というフレーズがすぐに頭に浮かんできますね。
他にも松本清張の「天城越え」や、川端康成の「伊豆の踊り子」のテーマにもなっているようです。
天城峠は天城山脈の西端にあるので、東端にある万二郎岳~万三郎岳からは、だいぶ距離が離れています。
コースタイムを調べて見ると、東端の天城山縦走登山口~天城峠までの縦走コースは、8時間程で歩けるようですが、今回は車で行ったので天城峠へは行かずに、万二郎岳~万三郎岳の周回コースを歩いてきました。
天城山縦走登山口と、天城峠付近にもバスが運行しているようなので、車がなくても行けそうです。次は、天城峠までの縦走路も歩いてみたいですね。
日程・登山コース・交通
【日程】2018年2月16日(金) ※日帰り、登山後に伊東温泉で1泊
【メンバー】私、T氏、Y氏(3名)
【登った山】万二郎岳(1299m)、万三郎岳(1406m)
登山コース
天城縦走登山口から、万二郎岳~万三郎岳の順番に登り、天城縦走登山口まで戻る周回コースを歩きました。
標準コースタイム
●登り=2時間30分
天城縦走登山口 …[0:20]… 四辻 …[0:55]… 万二郎岳 …[1:15]… 万三郎岳
●下り=2時間15分
万三郎岳 …[0:45]… 涸沢分岐 …[1:10]… 四辻 …[0:20]… 天城縦走登山口
●合計=4時間45分
登山口までの交通
登山口は、天城高原ゴルフ場の手前。登山口の近くにハイカー専用駐車場があります。
【行き】
◯T氏の自宅
|(Y氏の車)
◯天城高原ゴルフ場(ハイカー専用駐車場)
ハイカー専用駐車場
約100台駐車可。(無料)
※駐車場にトイレがありますが、冬季は閉鎖中。
シャトルバス
JR伊東線の伊東駅から天城高原ゴルフ場まで、天城東急リゾートのシャトルバスが運行しています。
登山でも利用可能なので、車がなくても行けますね。
●天城高原ゴルフ場までの交通案内とシャトルバスの時刻表は、こちらで確認↓
天城東急リゾート/交通案内
天城峠の交通
天城峠へは東海バスが運行しています。
●天城峠バス時刻表
天城峠→河津駅行き
天城峠→修善寺駅行き
修善寺駅→(天城峠経由)→河津駅
河津駅→(天城峠経由)→修善寺駅
天城縦走登山口~万二郎岳~万三郎岳(登り)
2月16日(金)、朝5時過ぎに自宅を出て、朝7:00、T氏の自宅マンションで待ち合わせ。
近くのセブンイレブンで、おにぎりとウーロン茶2本を購入し、Y氏の車に乗り込み出発!
車の中で軽く朝食を済ませます。
平日ですが、通勤の車が多かったのか、道路は結構混んでいました。
天城高原ゴルフ場(ハイカー専用駐車場)
10:45頃。天城高原ゴルフ場のハイカー専用駐車場に到着。
うわー!雪が積もってるー!
道路面が露出しているのは、駐車場の入口付近だけで、20-30cmぐらい雪が積もってました。
ここは、100台ぐらい止められるようですが、この状態だと入口付近にしか止められませんね。
雪が積もっているところに突っ込んでしまうと、スリップして脱出不能になりかねません。
先客2台の車が泊まっていいたので、その少し奥になんとか車を止めました。
その間に、3人ほどのグループが登山道のほうへ向かっていったようですが…
結局、他の登山者に会ったのはこの時だけでした。
駐車場の奥(右側)にトイレ施設がありますが、冬季は閉鎖中で使えません。
トイレが使えないことは事前に知ってたので、途中のコンビニで済ませてきました。
天城縦走登山口
登山口はハイカー専用駐車場の入口から、ゴルフ場への道路を挟んだ向かい側にあります。
おー!完全な雪山ですね!
積雪があることは予想していたので、アイゼンは用意していたんですが…
スタートからアイゼンが必要になるとは…想定外でした。
T氏とY氏は雪山は初めてだったので、ちょっと心配そうでしたが…
とりあえず、アイゼンを装着して出発することに。
11:00頃、登山口を出発。
アイゼンを装着して登山道をまずは下って行きます。
最初は歩きにくそうでしたが、慣れてしまえば楽しいもんです。
アイゼンが雪にささる、ザクッザクッという音が心地いい。
ちなみに、私のアイゼンは↓これ。
12本爪ですが、爪は割と浅くて軽量(両足で890g)なのが特徴です。
つま先と踵の固定はハーネス式なので、どんな登山靴にも装着可能です。
Y氏のアイゼンは↓これ。
両足で520g。つま先と踵の固定ベルトは、ラチェット式なので調節が簡単です(慣れれば…)。
6本爪アイゼンはつま先と踵の下に爪がないので、歩く時は少し不安定ですが、コンパクト&軽量なので携帯には便利です。
そして、T氏のアイゼンは↓これ
簡単に装着できて6本爪アイゼンより更に軽量コンパクト(両足で385g)ですが…
爪が短くて、雪には効かないんじゃなかと思ってました。でも、大丈夫だったようです。(^o^)
四辻
11:15頃。四辻に到着。
四辻は、万二郎岳~万三郎岳へ向かう天城縦走路と、北面から回り込んで万三郎岳へ到達する、シャクナゲコースの分岐点です。
シャクナゲコースは、下りで利用する予定なので、左側の万二郎岳方面へ進みます。
万二郎岳
12:20頃。万二郎岳の山頂に到着、木々囲まれた平坦な山頂です。
南側に一部開けた場所があり、海(相模湾)と、これから行く万三郎岳が見えました。
ちょうどお昼頃の時間ですが、万三郎岳まで1時間ちょっとなので一気に行ってしまいましょう。
遠笠山と大室山
万二郎岳から万三郎岳へ向かう途中で、北東側に開けた場所があり、遠笠山(とおがさやま、1197m)と大室山(おおむろやま、580m)が見えました。
遠笠山は、天城山の一部として知られていますが、気になったのが大室山です。
写真だとよくわかりませんが、実際に見ると、砂山のようで人工的に作られた山のように見えました。
T氏が学生時代に行ったことがあるようですが、大室山には登山道がなく、リフトでしか登れないとの事。
砂山のように見えるのは、山の斜面に木が生えてないからのようです。
気になったので、帰宅してから調べてみると、
うーん。行ってみたくなりましたー。
登山道がないので、歩いて登れないのが残念ですが…
石楠立
13:10頃。石楠立(はなだて)に到着。万二郎岳と万三郎岳の間にある、なだらかなピークです。
休憩用に丸太で組んだベンチがありましたが、寒いので通過します。
万三郎岳の山頂にて
13:50頃。万三郎岳の山頂へ到着しました。
登山口をスタートしたのが11:00頃なので、2時間50分かかりました。
コースタイムが2時間30分なので、アイゼンを装着してた割には早く着いた感じです。
山頂は木々に囲まれていて展望はありませんが…
北西方面の木々の隙間から、富士山が見えましたー!
写真だとほとんどわかりませんが…m(_ _)m
昼食
山頂にはベンチが2つありましたが…雪でだいぶ埋まってしまってますね。
風はほとんど吹いていませんが…
だんだん…寒くなって来ました!
フリースやら、ダウンやらを着込んで、昼食の準備を始めます。
昼食はカップラーメンと…味付け玉子とちくわチーズと…チョコチップのスナックパンと…
寒い日のお湯の沸かし方
まずは、カップヌードルのお湯を沸かしますが…
バーナーの火が点かない!
寒いと、バーナーの点火装置では着火しにくいんですねー。
でも大丈夫。ライターかマッチがあれば火が点きます。
冬はライターかマッチが必需品です!
火は点いたけど…なかなかお湯が沸かない!
寒いと、ガスの火力が弱くなってなかなか沸騰しませんねー。
おまけに、Y氏が持ってきたガスカートリッジは、春・夏用のノーマルタイプでした!
冬は、オールシーズン用か、パワータイプじゃないとキビシイですね。
こんな時は、ガス缶の保温カバーがあると便利です。
こんなの↓
今回は、ガス缶の保温カバーがなかったので、手のひらで温めました。
素手で温めた方が効果的なんですが…手が冷たくなってしまいますねー。
グローブをした手でも…多少効果はあります。
冬はガス缶の保温カバーも必用ですね!
あとは、風防でバーナーの回りを囲むと熱が逃げにくくなります。
冬は風がないときでも風防を使ったほうがお湯が早く湧きますね。
こんなの↓
少し厚み(3mm)があるので嵩張ばりますが、PE素材でできているので比較的軽量です。
※製品は6面構成になってますが、2面切り落として、4面構成にすると67gになります。
無事にお湯が沸いたところで、カップヌードルにお湯を注ぎますが…
3分間待っている間に、お湯もだいぶ、ぬるくなってしまいました。
それでも、暖かいカップヌードルをすすって胃に流し込むと、少し体も温まります。
寒いけど、食後のコーヒーもかかせませんね。もう一度お湯を沸かして…
ううー、寒いっ!
:
:
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そうこうしているうちに、1時間ほど経ってしまいました。
体も冷え切ってきたので、そろそろ下山開始です。
万三郎岳~シャクナゲコース(下り)
下山ルートは、シャクナゲコースをっ下って、四辻で登りのルートと合流します。
コースタイムは2時間15分でほぼ下り。17:00頃には駐車場まで戻れそうです。
15:00頃。シャクナゲコースの下降口へ到着。
ここから、北面の急斜面を涸沢分岐点まで降りて行きます。
山の北面は日が当たらないので、雪が相当積もっているんじゃないか?と心配でしたが…
明るい斜面で、急な場所もありましたが歩きやすかったです。
15:30頃。涸沢分岐点に到着。万三郎岳の山頂から40分ほど。
もっと時間がかかると思ってたので、以外と早く到着した感じです。
ここまではあっけなかったんですが…ここからが大変でした…
シャクナゲコース
涸沢分岐点から四辻までのコースは、緩やかな道だと思ってたんですが…
万三郎岳の北斜面をトラバースするような細い道でアップダウンが結構ありました。
谷側が切れ落ちているので、スリップすると滑落の危険もあるので気が抜けません。アイゼンを装着していることもあってかなり疲れました。
四辻から水場のある地点までのコースタイムが20分なんですが(水場らしき場所は見つかりませんでしたが…)、実際は倍の40分ほどかかってしまいました。
そこから四辻までのコースタイムは50分。倍の時間がかかるとすると1時間40分!このペースで行くと日が暮れてしまいますね。(^_^;)
ちょっと心配になってきましたが…
17:00頃。やっと四辻に到着。
予定より20分ほど遅くなりましたが、ここまでくればもう安心です。
ここからは20分ほどの緩やかな道。日暮れまでには戻れそうです。
17:20頃。登山口まで戻ってきましたー。
「おつかれさまでした」の看板が迎えてくれましたー。
駐車場の先客2台の車は、もう帰ってしまったようです。そろそろ、日が暮れてきそうです。
寒いので早く帰りましょう!
今日はこの後に楽しみが…
エピローグ
登山は日帰りですが、この後、伊東温泉で一泊してきました。
温泉に入って、汗を流して…
(寒かったので、汗はほとんどかきませんでしたが…)
生ビールで乾杯!
お疲れさまー!
温泉後の生ビールは最高だー!
コメント
こんにちは、Manohiroと申します。
ブログランキングから訪問させて頂きました。
>天城山
伊豆の山に雪があるというのは、ビックリです。
大学時代に伊豆の天城越えをやった。
其の山に、雪が積もっている。
今年は寒かったんですねえ。
Manohiroさん、コメントありがとうございます。
この日は天気は良かったんですが、空気が冷たくて寒かったー。
雪が積もっていたのは想定外でしたが、アイゼン歩行の練習にちょうどいいぐらいの積り具合でしたね。翌日は、河津桜を見に行ったんですが、今年は平年より気温が低くて開花が遅れていたようです(三分咲ほど)。
暖かくなったら私も天城越えしたいですねー。