三浦アルプス非公式ガイド#3 二子山~森戸川源流~中尾根コース | 山旅GOGO
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三浦アルプス非公式ガイド#3 二子山~森戸川源流~中尾根コース

三浦アルプス・中尾根の入口
中尾根の入口

三浦アルプスの最深部、森戸川源流から山深くひっそりとした中尾根を登り乳頭山へ。

低山ながらも秘境・探検気分が味わえる面白いコースです。

ただし、道迷いが発生しやすいエリアでもあるので、スマホGPSアプリは必須です!

三浦アルプスの概要、注意点、地図の入手先は↓こちらをご覧ください。
三浦アルプス非公式ガイド#0 はじめに

最新コース状況

コース状況の詳細は下記のサイトで確認してください。
二子山山系自然保護協議会
二子山山系巡視プロジェクト (Facebook)

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二子山~森戸川源流~中尾根コース

前回(三浦アルプス公式ガイド#2)紹介した二子山(ふたごやま、208m)から、森戸川源流へ下り、山深くひっそりとした中尾根を登り、東側の乳頭山(にゅうとうざん、202m)へ至ります。

森戸川源流~中尾根は三浦アルプスの最深部で、低山ながらも秘境・探検気分が味わえる自然豊かなエリアです。三浦アルプスの核心部といってもいいでしょう。

ただし、道がわかりにくい場所が多く、二子山山系自然保護協議会の二子山山系主要分岐図
(道迷い防止用)では、道迷いエリアとして指定されている区域です。

スマホGPSアプリは必ず持っていきましょう!

乳頭山からは四方に山道が分かれます。

帰路として一番近いのは、田浦梅林へ向かうコースですが(三浦アルプス公式ガイド#1で紹介)、「つ」字型の稜線から少し東へはずれた、畠山(はたけやま、205m)まで足をのばしてみましょう。

●所要時間
二子山からは約3時間15分。京急逗子・葉山駅からは約4時間30分。

森戸川源流と中尾根

森戸川は三浦アルプスの中心部へ流れ込む3つの源流、南沢中沢(うなぎ淵沢)、北沢(小附沢 ※1)からなっています。

そして、三浦アルプスの中心部から中沢と南沢に挟まれて、東の乳頭山へと続く尾根が中尾根です。

森戸川源流と中尾根は三浦アルプスで最も奥深いエリアです。

(※1 小附の読み「こづけ」「こつき」?)

中尾根の入口と森戸川林道終点

中尾根の取り付き地点は森戸川林道の終点にあたる場所です。

ここは森戸川林道、二子山、中尾根、南尾根からの4つの主要な山道が交差するターミナル地点です。

森戸川林道を通ってくるのが近道ですが、森戸川林道の入口(林道ゲート)は現在「立入禁止」になっているため、今回は二子山からのルートをとりました。

トレッキングコースの概要

スタート地点は二子山。二子山から東へ北尾根を辿り、途中で北尾根から分かれて森戸川源流へと下ります。

二子山までは、三浦アルプス公式ガイド#2をご覧ください。

森戸川源流から森戸川林道の終点までは沢沿いの道を進みます。

沢の両岸に設けられた山道は崩壊している場所もあり、水量が少なければ沢の中を歩いたほうが安全です。

森戸川林道の終点は広場になっています。ベンチも数箇所置かれているので、休憩するならここでしょう。

中尾根の途中にはゆっくりと休憩できる場所はありません。

森戸川林道の終点からいよいよ、中尾根へ取り付き急な斜面を登ります。

細い尾根道をアップダウンを繰り返しながら登っていきます。樹林に囲まれほとんど展望はありません。

中尾根の中間地点、南中峠で進む方向を間違えやすいので要注意!

中尾根の樹林帯を抜ければ乳頭山の山頂は間近です。木々に囲まれた細長い山頂ですが、東方面に開けた場所から東京湾(横須賀方面)の海が眺められます。

乳頭山からは南東へ下り畠山へ向かいます。畠山の山頂は明るい平坦な広場。東側の木々の間から、わずかに東京湾(横須賀港)を見ることもできます。

畠山からの帰路は塚山公園(三浦安針の墓)を通り、京急安針塚駅へと向かいます。

塚山公園は桜の名所として有名です。
海の景色も素晴らしい場所なので、ぜひ寄って行きましょう!
塚山公園公式サイト
所要時間

京急逗子・葉山駅→二子山:約80分
二子山~森戸林道終点:約45分
森戸林道終点~中尾根~乳頭山:55分
乳頭山~畠山:40分
畠山~塚山公園(安針塚)~京急安針塚駅:約55分

登山口と交通

●登山口
京急線逗子・葉山(ずし・はやま)駅(旧:新逗子駅)から阿部倉山の登山口まで徒歩で約25分。阿部倉山から二子山までは徒歩約40分。合計で約1時間5分。

●下山口
塚山公園(三浦按針の墓)から京急安針塚までは徒歩約10分。

二子山~森戸川源流~森戸林道終点

二子山から森戸川の源流へ下り、中尾根の取り付き地点である森戸林道の終点へ向かいます。

(二子山までは、三浦アルプス公式ガイド#2を参照のこと、この先、北尾根・森戸川分岐点までは同じ道を通ります。)

山頂から北へ向かう階段を降り(左にKDDIの葉山中継所がある)、林道を右へ進みます。

しばらくは緩やかな林道を道なりに歩きます。

南郷・北尾根分岐点

二子山山頂から約10分。南郷方面と北尾根(JR東逗子駅、森戸川方面)の分岐点に到着。

南郷方面(砲台道)へは道なりに広い林道を左へ向かいますが、森戸川へは右脇の細い道を下ります。

「山火事注意 28」の看板が目印です(下の写真)。

北尾根・森戸川分岐点

南郷・北尾根分岐点を過ぎると、まもなく今度は北尾根(JR東逗子駅方面)と森戸川方面への分岐点に到着。

北尾根を辿る道を左に分けて、まっすぐ(道なりに)森戸川源流へと下っていきます。

いよいよ、三浦アルプスの最深部へ向かいます。登山道は急な場所もありますが意外と歩きやすい。

だんだんと山奥に踏み込んでいくような感覚が楽しめます。

一箇所だけロープが張ってある2mほどの岩場がありました。

滑りやすく雨上がり等は注意が必要ですが、ロープを補助にして降りれば問題ないでしょう。

ここ以外は特に危険な場所はありません。


森戸川の源流に近づくと周囲は鬱蒼とした森に変わってきます。

シダ類の植物が多くなってくるので、ジャングルの中に分け入ってきたような雰囲気を味わえますね。

森戸川源流(北沢?)

沢の流れる音が聞こえてくると、まもなく登山道は小さな沢の流れに合流します。

森戸川の源流の一つ(北沢?)でしょうか。

しばらく沢の中を歩きますが、すぐに山道へ戻ります。

うなぎ渕分岐点~森戸川源流(中沢)

北尾根・森戸川の分岐点から約10分。二子山とうなぎ渕の分岐点へ到着します。

ここは森戸川の源流にひとつ中沢に合流する地点です。

森戸林道の終点へは右へ沢沿いの道を進みます。

ただし、この小さな板の橋を渡ってはいけません!

斜めになっているので、渡るとスリップして危険です!

一度沢に降り橋を迂回してから、沢沿いの道へと戻ったほうがいいでしょう。

登山道は中沢の右岸(右側)に沿って設けられていますが、時々崩壊している場所もあるのでご注意を!

無理して右岸の道を歩くとかえって危険な場所もあります。

沢の水量が少ない場合は、沢の中を歩いたほうが安全ですね。

森戸林道の終点が近くなると、登山道は左岸(左側)へ変わります。

左岸への登り口を見逃さないように。

北尾根・森戸川の分岐点から約25分。中尾根の入口付近に到着しました。

中尾根へはここから左へ折り返すように急坂を登っていきますが、一旦、森戸林道終点の広場へ寄って行きましょう。

目の前を流れる沢(森戸川源流の中沢と南沢の合流地点)を渡ってすぐ左へ登った所です。

森戸林道終点

ここが森戸林道の終点です。右奥のほうが平坦な広場になっています。

丸太のベンチも数箇所置かれているので、ゆっくり休憩できる場所です。

ここから先、中尾根には広くて平坦な場所がほとんどないので、ここで十分休憩をとって水分やエネルギーを補給しておきましょう。

森戸林道終点~中尾根~乳頭山

森戸林道終点から中尾根の取り付き点へ向かいます。

まずは「二子山順路」という標識にしたがって沢(森戸川源流の中沢と南沢の合流地点)へ降りていきます。

眼の前の沢を渡ったところが中尾根の取り付き点です。

中尾根の入口

沢を渡ると「二子山順路」とだけ書かれた標識があります。

わかりにくいですが、実はここは二子山、中尾根、南沢へ向かう山道が3つに分かれる四差路になっているんです。

中尾根は「二子山順路」の標識の右側を登って行きます。

「二子山順路」という標識の上にある「ご注意」という案内板をよく見ると、隅のほうに中尾根と南沢の方角も書かれているんですが…普通は気が付かないでしょう。

中尾根に取り付くと、すぐに「たき火たばこに注意」という看板が目に止まります。

下のほうに「なかおね 1」と書かれているので、ここが中尾根であることが確認できます。

この看板は1-15まで、乳頭山の手前まで続きます。
看板を確認しながら歩けば、道を間違えていないことがわかるので安心ですね。

登り初めは山の斜面の急登です。

トラロープが張られた急斜面を登って行きます。

急斜面を一登りしたあとは、木の根が露出した細い尾根道を登って行きます。

いくつかのピークを越え、アップダウンを繰り返しながら進みます。

周囲は樹林に覆われほとんど景色は見えませんが、ところどころ二子山方面や乳頭山方面が見える場所を通過します。

南仲峠

中尾根の入口から約30分。南中峠(みなみなかとうげ)へ到着します。

南中峠も四差路になっていて道を間違えやすい場所です。

いちおう標識はあるんですが、現在はボロボロで文字の判別も難しい状態です。

乳頭山方面(中尾根)へはまっすぐ進みます(左側から回り込んで登る)。

南中峠の標識

こちらが南中峠の標識です。左方向(中沢)、下方向(中尾根、二子山)の文字は確認できますが、その他の文字は判別できず…

南中峠を越えると、しばらくは明るい尾根道が続きます。

斜め十字路

斜め十字路(南沢への分岐点)

南仲峠から約10分。斜め十字路と呼ばれる地点にさしかかります。

ここは中尾根を中心に南沢と中沢が斜めに(少しずれて)に交差する地点です。

右へ下る道は南沢方面へ、中尾根(乳頭山方面)へは左へ進みます。

2-3m先に斜め十字路の標識があるので確認しておきましょう。

斜め十字路(標識)

こちらが斜め十字路の標識です。目立たないところに立っているので見逃しやすいですが…

真ん中の道が中尾根で左方向が中沢、右方向が南沢方面であることを示しています。

斜め十字路(中沢への分岐点)

左へ下る道が中沢方面、中尾根(乳頭山方面)へは右に少し登る道を進みます。

中尾根の樹林帯から抜けると、すぐに送電鉄塔の下を通過します。

ここまでくればもう安心。乳頭山はもうすぐです。

鉄製の網目階段(スチールネット階段)を登ります。

長くてきつい階段ですが…もう一息です!

2つ目の送電鉄塔の下を通過します。乳頭山まではあと1-2分! ですが…

この送電鉄塔の下は東京湾(横須賀方面)の海が眺められる、明るくて景色のいい場所です。

ここで、ゆっくりと休憩していくのもいいでしょう。

この階段を登れば乳頭山の山頂です。

乳頭山~畠山

乳頭山

中尾根の入口から約55分。乳頭山(205m)の山頂に到着。樹林に囲まれた細長い山頂です。

山頂標識は「乳頭山」という板が木の幹に括り付けられてるだけ。

一箇所だけ見える、乳頭山からの東京湾(横須賀方面)の海の眺め。

乳頭山の山頂の様子は、↓こちらに詳しく記載しています。
三浦アルプス非公式ガイド#1 仙元山~南尾根~乳頭山コース

ここまでで疲れてしまって帰りたくなったら、田浦梅林方面へ降りるのが近道です。

田浦梅林へ降りるコースも↑こちらをご覧下さい。

乳頭山を後にして畠山へ向かいます。畠山へは南側の階段を降りていきます。

階段を降りるとすぐ左に畠山方面の道が分かれます。

標識にしたがって左下への道を下って行きます。

右側が崖になった狭い登山道を通過します。ここは慎重に!

乳頭山から約5分。田浦梅林(田浦梅の里)への分岐を右へ進みます。

「畠山」への標識が立っているので見逃さないように!

しばらくは歩きやすい緩やかな道が続きます。

途中分岐点がいくつかありますが「畠山」への標識が立っているので注意して歩きます。

畠山が近くなるにつれて急な登り道に変わってきます。

乳頭山から約40分。畠山と塚山公園の分岐点に到着。畠山へは右へ進みます。あと2-3分です!

草木が茂った緩やかな細い道を進みます。

開けた広場が見えてくれば左側がもう畠山の山頂です。

畠山

ここが畠山(205m)の山頂。平坦な円形の広場になっています。

樹林に囲まれていますが、明るくて気持ちのいい場所ですね。

広場の中央に観音像(千手観音?)が置かれています。

お賽銭用のお皿も置かれていますが…雨ざらしでほったらかし状態。

山頂標識は「畠山」と書かれた板が木の幹に括りつけられているだけ。

目立たないので見落としてしまう人も多いんじゃないでしょうか。

実は私も見落としていました。(^_^;
上の写真はたまたま小さく写っていた写真を拡大したものです。

東側の木々の間からは東京湾(横須賀港)の景色がなんとか眺められます。

畠山~塚山公園~京急安針塚駅

畠山からの帰路は塚山公園を経由して京急安針塚駅へ向かいます。

塚山公園までは約40分、京急安針塚駅へはさらに15分の帰路となります。

先程の畠山と塚山公園の分岐点まで戻り、そのまま「塚山公園」方面へ直進します。

緩やかな歩きやすい道かと思いきや…

まもなく急傾斜の下り道があらわれます。ややぬかるんでいて滑りやすい場所です。

スリップしないように、歩幅を狭めて慎重に降りていきます。

(横向きになったほうが滑りにくいでしょう)

しばらくすると送電鉄塔(大矢部線 39)が立つ広場に出ますが…

ここは送電鉄塔の左側に回り込むように下っていきます。

そして、長い鉄製の網目階段(スチールネット階段)を降りていきます。

垣根のような木々に囲まれた平坦な道を過ぎれば下山口はもうすぐです。

T字路を左へ、用水路の溝がある道をまっすぐ進みます。

ここが下山口です。標識等は特にありません。

最後の階段を降りて横浜横須賀道路の下を通過します。

最初の人家の前を通過。

この二股を左へ降りて、民家の間を道なりに進みます。

(正面の電信柱に塚山公園の方向指示があります)

この道路沿いに(左へ続く道)、塚山公園の入口がありますので見逃さないように。

塚山公園入口(裏口)

畠山から約25分。ここが塚山公園の入口(裏口)です。

長い階段を登っていきます。段差はさほどありませんが…長くて…結構、疲れます。

階段を登り切り、道なりに進むと…塚山公園上部の車道へ出ます。

ここが、塚山公園上部の車道に出た場所です。車道を左へ(JR田浦駅方面)少し登れば、塚山公園の最上部に出ることができます。

(下へ下ったほうが見晴台には近いかも…)

塚山公園(見晴台と港の見える丘)

ここが塚山公園の最上部。京急安針塚駅へは右方向へ下ります。

塚山公園の入口から約15分。塚山公園の中心部に到着しました。

公園内の案内板があるので場所を確認しておきましょう。

見晴台と港の見える丘の展望デッキは海の眺めがいい場所なので、時間があれば見学して行きましょう。

見晴台

ここが見晴台(みはらしだい)。海の眺めが素晴らしい!

高台にあって気持ちのいい場所です。

港の見える丘/展望デッキ

こちらが、港の見える丘の先端にある展望デッキです。

ここもおすすめ!見晴台よりも海に近い!

京急安針塚駅へは、公衆トイレの左側の道を下って行きます。

後は道なりに下っていけば駅まで到着します。

わかりにくい場合は、スマホのGPSアプリ「Googleマップ」で駅までの道順を確認しましょう。

(現在地を確認→目的地を入力→経路を検索(徒歩))

塚山公園から約15分。京急安針塚駅に着きました。

お疲れ様。

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この記事を書いた人
管理人:鈴木ライト
神奈川県横浜市在住の山旅ブロガー(仮)。 登山・アウトドアを通して人生という長い旅をアグレッシブに楽しみたい63歳。登山歴は約19年、テント泊を始めて約17年。大好物はなだらかな稜線歩き、急峻な岩場は苦手です…でも槍ヶ岳と剱岳は登頂済み。山好きな人よろしく~!(^o^)

最後までご覧頂きありがとうございました。

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