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テント泊Q&A~テントマット(テントシート)は必要か不要か?

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テントマットとは?
テントマットとは?

テント泊登山の疑問や悩みに答えるテント泊Q&A。

今回のテーマはテントマット(テントシート)について。

テントマットの役割や種類、テント泊登山に持って行くべきか否かなど、テントマットに関する疑問や悩みに回答していきます。

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Q1:テントマットとは?/テントシートとの違いは?

テントマットってなあに?

スリーピングマットとは違うのか?

テントマットは、テント内で快適に過ごすために床一面に敷くシートのことです。

一般に、やや厚手のものをテントマット、薄手でのものをテントシートと呼んでいます。

また、テント内に敷くところから、インナーマット/インナーシートと呼ぶこともあります。

厚さ呼び方長所/短所
やや
厚手
テントマット
インナーマット
クッション性があり断熱効果が高い
重く嵩張り持ち運びにくい
薄手テントシート
インナーシート
クッション性はなく断熱効果も低い
軽量&コンパクトで持ち運びやすい

テントマット(やや厚手)のメリットは、クッション性があり断熱効果が高いので、テント内で快適に過ごせること。

一方、テントシート(薄手)はクッション性がなく断熱効果も低いですが、軽量&コンパクトに持ち運べる点がメリットです。

最近のテント泊登山では、クッション性よりも軽量&コンパクトのほうが好まれる傾向があります。

テントシートとアンダーシートの違い

テントシートはアンダーシート(グランドシート)と同じ意味でも使われます。

どちらを指しているのかは、テントの外側に敷くか(アンダーシート)、内側に敷くか(テントシート)で判断できますね。

また、「テントシートは外側に敷くか内側に敷くか?」などと、両方の総称しても使われます。

私としては、それぞれの役割を持った別々の装備と考えているのですが…..

軽量&コンパクト化のために、どちらかの装備だけ持って行くケースはあるでしょう。

アンダーシートのQ&Aは↓こちらの記事をご覧ください

テントマットとスリーピングマットの違い

ときどき、テントマットとスリーピングマットを一緒くたにして、テントマットや登山マットと呼んでいる場合があります。

(この場合、テントマットが総称で、テントの床に敷くマットをインナーマット呼ぶ)。

スリーピングマットとは、寝るときにシュラフ(寝袋)の下に敷く一人用の厚いマットのことで、他にもシュラフマット、個人マットなど複数の呼び方があります。

テントマットの上にスリーピングマット

テントマットとスリーピングマットの関係は、絨毯(テントマット)と布団(スリーピングマット)にたとえるとわかりやすいでしょう(上の写真)。

単にマットと呼ぶ場合は、スリーピングマットを指している場合が多いです。

Q2:テントマットの役割を教えて?

テントマットって必要なの?どんな役割があるの?

テントマット(テントシート)の主な役割は以下の4つです。

  • クッション性
  • 断熱/保温効果
  • テント床面(内側)の保護
  • 結露/浸水対策

1. クッション性

第1の役割は「クッション性」です。

山のテント場はゴツゴツした岩や小石が多く、テントの中でうっかり手や膝をついて、痛い思いをすることがよくあります。

クッション性のあるテントマットを床一面に敷けば、そんな痛みをやわらげて快適に過ごせます。

ただし、寝るときはスリーピングマットがあれば事足りるため、テント泊登山ではクッション性の重要度は低めです。

2. 断熱/保温効果

第2の役割は「断熱/保温効果」です。

地面からの冷気を遮断し、テント内の底冷えを防ぎます。

寒い季節や高所のテント場は、夜になるといっそう冷え込むため、断熱/保温効果が高い厚手のものが適しています。

夏場や高所のテント場でなければ、薄手のテントシートでも大丈夫です。

3. テント床面(内側)の保護

第3の役割は「テント床面(内側)の」保護です。

アンダーシートがテント底面(外側)を保護するのに対し、テントマットは床面(内側)を保護する役割があります。

たとえば、テント床面に直接荷物を置いている場合、テント内で重い荷物(ザックなど)を引きずると、摩擦でテント床面を傷めてしまうことがあります。

テントマットを敷いておけば、荷物を引きずってもダメージを抑えられます。

テント床面の汚れ防止にもなりますね。

4. 結露/浸水対策

第4の役割は「結露/浸水対策」です。

テント床面は結露で湿気を帯びてベタベタすることがあります。

テントマットを敷いておけば、直接テント床面に触れずに済むため、サラサラで快適に過ごせます。

テントマット(テントシート)の敷き方
テントマット(テントシート)の敷き方

なお、結露/浸水で荷物が濡れるのを防ぐには、大き目のシートを使用して、テントの側面に沿って5~10㎝ほど被るように敷きましょう(上の写真)。

こうしておくと、テント側面を伝って落ちてくる結露で荷物が濡れるのを防げます。

また、もし雨天時に雨水がテント内に漏れてきても、ある程度ならテント内の浸水防止になります。

結露とは

外気温が下がり、テントの中と外の温度差が大きくなると、テント内の暖かい空気(水蒸気)が、テント側面で冷えて水滴となる現象。

結露対策
  • 風通しを良くして、テント内と外の温度差を小さくする
  • テント内に結露が発生したらまめに拭き取る

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Q3:テントマットにはどんな種類があるの?

テントマットにはどんな種類があるの?

純正品はあまり見かけないけど……?

山岳テントの場合、テントメーカーが専用テントマットを販売しているケースは少ないです。

国産メーカーではモンベルくらいでしょうか。

また、大きさがテント床面ピッタリに設計されていると、結露対策や浸水対策には弱いです。

ここでは、テントマットとしてよく利用されている汎用的なマット(シート)を紹介します。

テント泊登山でよく使用されているのは以下の2種類です。

テントマットとして使用される主なシート
  • 銀マット(シートタイプ)
  • オールウェザーブランケット

※ブルーシート、タイベックシートなど防水性のあるシートでも代用可能(テント泊のQ&A~アンダーシート編で紹介)。

※スーパーなどで買える安価なアルミシートは防水性/耐久性に不安があり、おすすめできません。

1. 銀マット(シートタイプ)

銀マット(シートタイプ)
銀マット(シートタイプ)

もっとも一般的なテントマットが、通称銀マット(シートタイプ)です。

厚さは2mm程度、表面(シルバー面)がアルミ素材で、裏面がポリエチレンフォーム(ウレタン素材)でできています。

ある程度のクッション性と断熱効果があり、手頃な価格(2,000円前後)で購入できます。

銀マット(シートタイプ)の特徴
  • 軽く、ある程度のクッション性と断熱性あり
  • 重さは軽いが、嵩張るのが難点
  • カットしてもOK

※銀マットには厚さが10mm程度で1人用サイズのスリーピングマット用(ロールマットタイプ)もあります。

なお、銀マットはハサミなどで自由にカットして利用できます。

主な製品(厚さ2mm)

登山ショップなどでよく見かけるのが、アライテントが販売しているATマットです。

アライテント ATマット

Lサイズ(100×200×0.2cm、200g)
XLサイズ(100×230×0.2cm、230g)
Amazonで見る/Lサイズ
Amazonで見る/XLサイズ

Lサイズ、XLサイズとも短辺が100㎝なので、1人用のテントにはジャスとサイズです。

ただし、2人用以上のテントの床一面に敷くには、複数枚必要です。

コンパクトタイプ(厚さ1mm)

厚さ2mmの銀マットは畳むとけっこう嵩張り、持ち運びには不便です。

もう少し小さく畳めるテントマットはないかというと……

ありますよ!

↓こちら、パイネ(石井スポーツ)から販売されている、厚さ1mmの銀マットです。

パイネ テントマット コンパクト

Mサイズ(100×200×0.1cm)180g
Lサイズ(130×220×0.1cm)260g
ヨドバシカメラ/Mサイズ
ヨドバシカメラ/Lサイズ
※ヨドバシのオンラインショップか石井スポーツの店舗で購入可能。

こちらのほうが、軽く小さく畳めるので持ち運びには便利です。

ただし、クッション性はほとんどありません(少しはあります)。

2. オールウェザーブランケット

オールウェザーブランケット

オールウェザーブランケットとは、全天候型(防水性が高い)の多目的シートのことです。

4隅のグロメットが特徴で、毛布(ブランケット)やアンダーシート、タープなどさまざまな用途に使えます。

軽量・コンパクト、かつ防水・保温性・耐久性に優れているため、テント泊登山用のテントマットとしても最適です(クッション性はありません)。

オールウェザーグランケットの特徴
  • 防水性/保温性/耐久性に優れている
  • 4隅にグロメットがあり多目的に利用可能
  • クッション性はなし

主な製品

このタイプでもっとも有名なのが「グラバー オールウェザーブランケット」です。

NASAが開発した(超断熱素材を利用した)多目的シートで、アメリカ陸軍や救助隊の公式備品に認定されているほか、世界各国の救急医療の場でも高い評価を得ているとのこと。

アウトドア用の多目的シートとしても以前から人気の製品です。

グラバー オールウェザーブランケット

【大きさ】152×213cm
【重さ】約325g
Amazonで見る/グラバー
Amazonで見る/ハイマウント
※ハイマウント版も同じ製品です。

大きさは短辺が152㎝なので、1人用テントにはやや大きいですが、余った分は折り替えして使用すれば問題ありません。

2人用テントならちょうどよい大きさです。

重量は1人用の銀マットと比べると多少重くなりますが、コンパクトに畳めて、さまざまな用途に使える点が大きなメリットです。

なお、シルバー面が熱を反射して保温効果があるので、通常はシルバー面を上にして使用します。

逆に、暑いときはシルバー面を下に敷くと良いでしょう。

※耐熱性はないので、テント内で火器(バーナーなど)を使用するときは、別途耐熱シートなどを使用すること。

廃盤・・・後継製品はオールウェザーブランケット2?

現在「グラバー オールウェザーブランケット」は廃盤になってしまったようで、Amazonや楽天での価格が高騰しています(定価は3,960円(税込))。

ハイマウント版はまだ値上がりしていないので、購入するなら今のうちかもしれません。

※追記:
2023年9月頃にオールウェザーブランケットのグレードアップ版?が登場したようです。↓こちら。

PAX(パックス) オールウェザーブランケット2

オールウェザーブランケットのグレードアップ版登場?(5層構造)
【大きさ】150×210cm
【重さ】535g
Amazonで見る

独自5層構造で耐久性が向上したようですが、重さが200g以上も増加している点はマイナスですね。

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Q4:テント泊登山にテントマットは必要か不要か?

テントマットを持って行くべきか否か?それが問題だ!

テントマットは、必須の装備ではありません。

クッション性や断熱/保温効果は、スリーピングマットがあれば何とかなるため、少しでも荷物を減らしたい場合には、真っ先に省きたい装備です。

しかし……

持って行くのがおすすめ!

テントマットの役割は、クッション性と断熱効果だけではありません。

より重要な役割が以下の2つです。

  • テント床面(内側)の保護
  • 結露/浸水対策

最近のテントは軽量化のために生地が薄く耐久性が低い傾向があります。

そのため、テント底面に直接置いた荷物を引きずると、摩擦でテント底面が傷みやすい。

高価なテントを長持ちさせるためには、テントの内側からの保護も重要です。

さらに、テントマットを使用すると、結露や浸水で荷物が濡れるのを防げます。

以上の理由から、テントマットを持って行くことをおすすめします。

持って行かない場合の注意点

テントマットを持っていいかない場合は、テント底面の保護と結露/浸水対策として、以下の2点に注意してください。

  • テント内では荷物を引きずらない
  • 結露や浸水で濡らしたくない荷物は防水性の袋に入れる

テント底面が摩擦で傷むのを防ぐため、テント内では荷物を引きずらないようにしてください。

(ついつい、ひきずってしまいがちなザックは、とくに注意!)

また、外気温が低いときは、テント内が結露しやすくなります。

さらに、雨天時で雨量が多きときは、テントが浸水する危険性もあります。

濡らしたくない荷物(着替え、食料、応急用品など)は防水性のある袋に入れておきましょう。

Q5:アンダーシートとテントマット省くならどっち?

アンダーシートとテントマット両方持っていくの?

両方持って行くと荷物になるから、省くならどっちだろう?

アンダーシートとテントマットは別々の役割を持った装備なので(共通点もある)、両方持っていくことをおすすめします。

しかし、軽量&コンパクト化を優先したいケースもありますね。

どちらか一方というなら、より重要性の高いほうを持っていくべきでしょう!

人によって、何を重要とするかの考え方に違があるかもしれませんが……

私なら、テントマット(オールウェザーブランケット)を持っていきます。

理由は以下の2つです。

  • テントマットのメリットのほうが大きい
  • 防水性/耐久性が高いので多目的で利用可能

アンダーシートを持っていくより、テントマットを持って行くメリットのほうが大きいです(下の表を参照)。

また、オールウェザーブランケットなら防水性/耐久性が高いので、テント場の状況によってアンダーシートとしても使えますね。

どっち?役割メリット/デメリット
アンダーシートテント底面の保護
テント底面の汚れ防止
◯テントマットよりもコンパクト
✕テント内の結露/浸水対策は不可
テントマット

(オールウェザー
ブランケット)

クッション性の確保
底冷え防止
テント床面の保護
テント内の結露/浸水対策
✕アンダーシートより嵩張る
◯テント内の結露/浸水対策が可能
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Q6:おすすめはオールウェザーブランケット?

おすすめのテントマットを教えて?

おすすめのテントマットは、Q3で紹介した「グラバー オールウェザーブランケット」です。

クッション性は全くありませんが、コンパクトサイズの銀マット(100×200×0.1cm)と比較しても、半分ぐらいの大きさに畳める点が素晴らしい。

左:銀マット(100×200×0.1cm)、右:グラバー オールウェザーブランケット
左:銀マット(100×200×0.1cm)、右:グラバー オールウェザーブランケット

それでいて適度な剛性があるため、テント床面に敷いてもタワミにくく使い勝手も良好です。

防水性・耐久性も抜群なので、安心して使えますね。

カットするのは要注意!

「グラバー オールウェザーブランケット」は1人用テントには大き目のサイズなので、余分な部分をカットしたいと思う人は多いでしょう。

シートの縁とグロメットの部分を取り除いただけでも、けっこう軽量&コンパクト化できそうです。

実際に余分な部分をカットして使用している人の記事や動画も見つかりました。

ただし、シート層が剥離する可能性があるので要注意です!

実は、私が使い古したもので、縁とグロメットの部分をカットしてみたところ……

上の写真のようにカットした部分のシートが剥離してしまいました。(残念!)

おそらく、シートの接着剤が劣化していたのでしょう。

新品のうちは問題ないかもしれませんが……

※剥離した部分はビニール用接着剤(軟質系)などで接着可能です。

あとがき

この記事を作成中に「グラバー オールウェザーブランケット」が廃盤になったことを知り、かなりショックです。

「今のうちに予備として買っておこうか」と思いましたが……

類似製品は他にもあるので、あわてて購入する必要はないかな(検討中)。

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テント泊Q&A

最後までご覧頂きありがとうございました。

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管理人:鈴木ライト
神奈川県横浜市在住の山旅ブロガー(仮)。 登山・アウトドアを通して人生という長い旅をアグレッシブに楽しみたい64歳。登山歴は約19年、テント泊を始めて約17年。大好物はなだらかな稜線歩き、急峻な岩場は苦手です…でも槍ヶ岳と剱岳は登頂済み。山好きな人よろしく~!(^o^)

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