
東京都青梅市にある「赤ぼっこ」と呼ばれる山頂は、低山ながらロケーションが素晴らしく、「まっくろくろすけ」に会える山としても知られています。
2025年3月10日、そんな展望抜群の低山「赤ぼっこ」へハイキングに行ってきました。
実際に山頂を眼の前にすると、思っていた以上に展望が素晴らしく大満足でした。
赤ぼっことは?
赤ぼっこ(標高409.6m)は、青梅線/青梅駅~宮ノ平駅区間の南側に連なる「長渕山ハイキングコース」の途中にあるピークの名前です。
山頂からの展望は低山ながら抜群で、関東平野や奥多摩の山々が見渡せます。
山頂やハイキングコースのところどころに、「となりのトトロ」に出てくる「まっくろくろすけ」を模した石が置かれ、「まっくろくろすけ」に会える山としても親しまれています。
赤ぼっこの名前の由来は、1923年(大正12年)に起きた関東大震災の際に、山頂付近の表土が崩れ落ち、赤土が露出した山になり、地元で赤ぼっこと呼ばれるようになったそうだです(山頂設置版より)。
ちなみに、長渕山ハイキングコース中には、長渕山という名前の山はありません。登山口(天祖神社)がある地域が長渕という地名であることが由来でしょうか?
長渕山ハイキングコース

今回は、青梅線/青梅駅を起点として、長渕山ハイキングコースを歩き、帰りに吉野梅郷に寄ってきました。吉野梅郷を除けば約3時間30分程度のコースです。
青梅線/青梅駅→天祖神社→旧二ツ塚峠→馬引沢峠→赤ぼっこ(410m)→天狗岩→要害山(414m)→吉野梅郷→青梅線/日向和田駅
コース状況/注意点:
登山口である天祖神社への登り階段はキツイですが、初心者でも気軽に楽しめるハイキングコースです。道標がしっかりしているので、道標に従って歩けば道に迷うことはないでしょう。
ただし、進む方向がわかりにくい分岐が多いので、道標を確認せずに感覚で歩くと道迷いしやすいので注意してください。
天狗岩への登りはちょっとした岩場がありますが、その他は特に危険な場所はありません。
登山口までの交通/アクセス
行き | 青梅線/青梅駅から登山口のある天祖神社まで徒歩約30分 |
帰り | 下山口(和田橋付近)から青梅線/宮ノ平駅、または日向和田駅まで徒歩約20分 |
トイレ・売店など
・登山口~旧二ツ塚峠の間に仮設トイレが1つありました。公園墓地付近(工事用?)。
・売店などはなし
ハイキングレポート
ここからは、先日、長渕山ハイキングコースを歩いてきたときのレポートです。
青梅駅から登山口までの道順と、コース中の見どころや休憩ポイントなどを紹介していきます。
日程:2025年3月10日(平日)※日帰り
メンバー:3人(私、T氏、Y氏)
青梅線/青梅駅からスタート

青梅駅の正面の道路を直進し、大きな通り(都県道28号、旧青梅街道)に出たら左へ曲がり、レトロな雰囲気が漂う通りを進みます。

あとは、上記の地図を参考に、登山口のある天祖神社を目指します。

青梅駅から約20分。秋川街道に入り多摩川を渡っているところ。
そのまま、道路沿いに歩いて行くと登り道になり、右側に天祖神社の入口が見えてきます。
登山口は天祖神社

青梅駅から約30分。こちらが天祖神社の入口です。
かなり急な階段で段数も多く、出だしから萎えそうです。このハイキングコースの一番の難所でしょう。(笑)

階段を登りきって天祖神社に到着。正面の建物が拝殿です。

登山道は拝殿の右側です。「危険 クマ出没」の注意看板が目に入ったので、ザックに熊鈴を付けて、まずは、旧二ツ塚峠を目指します。

2~3分ほど登ると、休憩所がありました。

登山道には上記のような道標が多く設置されているので、よく確認して進みます。
道標を確認しないで、感覚だけで進むと間違った方向に行きやすい箇所が多いので注意しましょう。
ちなみに、この場所はベンチが直進方向に並んでいるので、まっすぐ進んでしまいそうですが、左方向が正解です。
公園墓地

登山口から15分ぐらい登ると、左方向が開けてきて、大きな墓地が見えてきました。山と高原地図では「公園墓地」と記載されている場所です。

ここで、いったん車道に出ます。この日は木の伐採作業が行われていて、事故防止のためか数名の誘導員?が道路付近に待機していました。
車道の右側に仮設トイレが設置されていましたが、作業員用のトイレでしょうか。
車道を50mほど歩いたところで、再び登山道へ入ります。
旧二ツ塚峠~馬引沢峠

登山口から約1時間、旧二ツ塚峠に到着しました。
道標の奥にちょっとしたスペースがありましたが、ベンチなどは特になかったと思います。

次に目指すのは、馬引沢峠です。
旧二ツ塚峠からは右方面に下りますが、上記の看板を見逃してしまうと、間違いやすい場所なので注意してください。

旧二ツ塚峠から約15分。左手にフェンスが見えてくると馬引沢峠付近です。
フェンスの左側はゴミ処分場とのこと。
馬引沢峠を過ぎたら、次は天狗岩、梅の公園方面へ進みます。
赤ぼっこの山頂

馬引沢峠から20分ほど、赤ぼっこへの分岐がありますので、ここの「赤ぼっこ」と書かれた道標を見逃さないように。

道標にしたがって、右方面に進んで行くと、だんだん明るくなって視界が開けてきます。
期待にワクワク感も高まりますね。

ジャーン!到着しました!
ここが、赤ぼっこの山頂です!
期待を裏切らないロケーション!素晴らしい!
とても、410mの低山の展望とは思えません。

山頂は細長く、北方面に突き出ている感じです。
ベンチは先端の方に2つ、山頂標識が立っている中央付近に1つあります。
山頂はそれほど広くないので、休日は混雑するかもしれませんが……

山頂の先を少し下ると、広いスペースがあるので、我々はこの辺で休憩にしました。

これが、赤ぼっこの山頂標識です。

山頂標識には、「トトロのポスト」が設置されていました。
ポストには下記の住所と氏名が記載されているので、「トトロのポスト」に間違いないでしょう。
住所:赤ぼっこ
氏名:トトロ

山頂標識の根本には、「まっくろくろすけ」がいました!
まっくろくろすけ(を模した石)は、丸っこい石全体が黒く塗られ、目玉が2つ描かれているのが基本のようですが、黒以外にも赤や緑に塗られた個体もありますね。
過去のネット情報では道標の上や根元、切り株の上などにたくさん居たようなのですが、本日確認できたのは、ここだけでした。
(見逃してしまっただけかもしれませんが……それとも隠れていた?)
天狗岩

赤ぼっこへの分岐に戻り、そこから天狗岩方面に5~6分進むと、天狗岩への分岐があります。
天狗岩へは階段状の登山道を一旦下ってからの登り返しになります。

天狗岩付近はちょっとした岩場になっていますが、とくに危険な場所はありませんでした。
こちらが天狗岩の標識ですね。
ここから少し先に進むと……

こちらが、天狗岩からの眺めです。
ここの展望も良好ですが、赤ぼっこに比べると見渡せる範囲が狭いので、赤ぼっこほどの感動はありません。
休憩に適した場所もないので、体力的に疲れている場合は、パスしても良いですね。
要害山

天狗岩の分岐から20分ほどで要害山の山頂に到着。
ここは、分岐標識の上のほうに「要害山山頂 414M」と書かれたプレートが設置されているのみ。
注意していなければ、通り過ぎてしまうような場所でした。
このハイキングコースの主要なポイントは以上、あとは和田橋・梅の公園方面に下山するのみ。
下山口からの最寄り駅は青梅線/宮ノ平駅ですが、今回は吉野梅郷に寄るために日向和田駅方面へ。
吉野梅郷(梅の公園)

吉野梅郷は東京都青梅市にある梅園で、かつては日本一に選ばれたこともある梅の名所だったそうです。しかし、ウィルス感染のため、2014年に3万本を超えるすべての梅の木が伐採されてしまいました。その後、2016年秋から梅の再植樹が始まり、現在に至っています。

こちらが梅の公園内の様子です。平坦な場所ではなく、ちょっとした丘陵地になっていて景色の良い場所でした。
梅の花は七分咲きぐらいでしたが、本数が少なく、梅の名所と呼べるほどは復活できていませんね。残念!


梅の花はこんな感じに咲いていました。
30~40分ほど園内を散策してから、青梅線/日向和田駅に向かい帰路につきました。
低山だけど展望が素晴らしい山、赤ぼっこ。東京近辺にお住まいの方で、まだ行ったことのない人は、ぜひ、行ってみてください。初心者にもおすすめの山です。
あとがき~赤ぼっこと「となりのトトロ」の関係は?
今回のハイキングを終えて気になったのは、赤ぼっこと「となりのトトロ」との関係です。
「まっくろくろすけが居るのは何故?」「赤ぼっこの山頂にトトロのポストがあるは何故?」
少し調べてみたところ、下記2つの情報が見つかりました。
- 赤ぼっこがある青梅市和田町が映画「となりのトトロ」と関係がある(どんな関係?)
- 赤ぼっこの山頂の住所がトトロの家の住所とかぶる?
ただし、どちらの情報も事実確認ができませんでした。興味のある方はぜひ調べてみてください。
もし何かご存知でしたら、コメント欄で教えていただけると嬉しいです!
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