当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

丹沢・表尾根~日帰りで楽しい稜線歩き#3(三ノ塔~烏尾山~行者ヶ岳)

三ノ塔山頂~北端

丹沢・表尾根(おもておね)の山行レポの続きです。

表尾根の稜線歩きはここから先が本番です。今回は三ノ塔から烏尾山~行者ヶ岳(西峰)まで。

私が丹沢で最も好きな場所を通過するのでお楽しみに!

広告

三ノ塔~烏尾山

10:50頃。三ノ塔を出発。次のピーク烏尾山(からすおやま)までは30分。

ほぼ水平な木道を歩いていきます。

この先に私が丹沢で最も好きな眺めを満喫できる場所があるので、ゆっくりと行きましょう。

木道が終わると赤土が露出した道に変わり三ノ塔の北端が見えてきます。

三ノ塔の北端

ここが三ノ塔の北端。お地蔵さんが立っているところです。

表尾根は左へ、高度感のある、ザレた尾根道を降りていきます。

お地蔵さんの手前にはロープが張ってありますが、そのままお地蔵さんの後ろを通り抜け、右側の樹林の中へ入っていくと、静かなヨモギ尾根へ下る登山道が続いています。

ヨモギ尾根

三ノ塔の北端から麓の札掛(ふだかけ)へ下る尾根道。山と高原地図では登山道が記載されていませんが、難路というわけではなく、歩きやすい普通の登山道です。
ただし、札掛付近の登山口は不明瞭(登山口がない?)。また、札掛付近は公共交通機関もなくアクセスが不便なため歩く人は少ない。

三ノ塔の北端のお地蔵さん

三ノ塔の北端にポツリと立っているお地蔵さんを紹介しておきましょう。

登山者の安全を見守ってくれているようです。

この日はまだ新しいカラフルな毛糸の着物を着ていました。

コーディネートされた帽子とマフラーもしていて、あったかそう!

カラフルバージョンですね!

ちなみに、去年の12月に撮った写真も載せておきます。

緑色の着物に、白い帽子と白いマフラー、足元は赤白の靴。

ということは…クリスマスバージョンでしたー!(^o^)

三ノ塔の北端のお地蔵さん(2017年12月撮影

丹沢で最も好きな場所(眺め)

そして、ここが丹沢で最も好きな場所(眺め)です。

三ノ塔の北端から烏尾山へ下る場所なんですが、遮るものがなく高度感があって、ちょっとスリリングな場所です。

(比較的に風が強い場所なので、強風時には要注意!)

周囲に遮るものがないので三ノ塔から烏尾山、そして、塔ノ岳へ続く稜線と…塔ノ岳から大倉へ下る大倉尾根まで…

すべて、まるっと!一望できるんです!

ついでに富士山も見えますね。上の写真では、左端に見切れてしまいましたが…

富士山が脇役になってしまうほど、爽快な眺めってことです!

前回の記事でも三ノ塔の山頂からの表尾根の稜線の写真を掲載しましたが、三ノ塔の山頂からは、烏尾山へ続く登山道が見えないんですね。

三ノ塔から烏尾山へ続く稜線を含めて、すべて見渡せる場所はここだけ。

これから歩いてく稜線が全て見渡せるなんて、最高過ぎますね!

いつまでも眺めていたい景色ですが…先へ進みます。

三ノ塔から烏尾山への下りは、山と高原地図では、注意マーク(急坂、クサリ)が印してあります。特に危険は場所はありませんが、ザレた急斜面があるので、スリップに注意!

三ノ塔の北端からザレた尾根道を下ると木段に変わります。

クサリ場と急なはしごを通過します。

手前の岩場の上を歩いてはしごを降りていきます。

次はザレた急傾斜を降りていきます。

この辺はスリップしやすいので、ゆっくりと歩幅を狭くして通過します。

そして緩やかな下り道にクサリが張ってある場所を通過します。

ここは、なにも問題ありません。

冬季に登山道が凍結していると滑りやすい場所なので、クサリが張られているのでしょう。

三ノ塔の北端から15分ほどで烏尾山との鞍部に到着。

崩落しそうな場所なので、下を見ないでさっさと通過します。(^_^;

そして、長い木段の上のほうに三角形の屋根の烏尾山荘が見えてきます。

この長い木段を登りきれば烏尾山の山頂は間近です。

烏尾山荘

烏尾山の山頂の少し手前に、三角形の山小屋、烏尾山荘(からすおさんそう)が建っています。

週末営業で定員6名ほど、素泊まりのみの小さな山小屋です。

山頂付近に立っているため展望が素晴らしく、しばしば訪れる根強いファンもいるとのことです。

営業時の烏尾山荘(2008年8月撮影)
烏尾山荘のトイレ(使用不可)

登山道をはさんで向かい側にあるトイレは、施錠されていて使用できません。

(トイレは山頂付近にもあるので大丈夫!)

少し先に行くと開けた場所にベンチが設置されています。

南側の景色がよくて眼下に相模湾が見下ろせる場所です。

南西方面には富士山も見えますね。

烏尾山の山頂はここから右回りに少し登ったところですが、南側の展望は山頂よりもここのほうが素晴らしい!

この木段を登りきったところが烏尾山の山頂です。

左に見える建物は、新しく設置されたトイレです。

烏尾山の山頂

11:20分頃、烏尾山(からすおやま、1136m)へ到着。

小広い山頂は平坦で石が敷き詰められています。

テーブルベンチが4つほどと、方位盤も設置されています。

三ノ塔と同じく360度の展望があり、ゆっくり休んでいきたいところです。

烏尾山の由来

この山で修行をしていた修験者が、修行の最中に飛来したカラスに修行成就への加護を祈念したためと言われています。
出典:秦野の旬な観光情報/烏尾山

烏尾山の北西方面の景色です。

これから向う行者ヶ岳塔ノ岳の山並みが眺められます。

南東方面の景色です。

山頂から少し下がったところに烏尾山荘、その後方に見えるのが、先程、歩いてきた三ノ塔です。

ここから見ると台形の形をしているのがよくわかります。

北端のほうが少し高く見えますね。

こちらは南側。相模湾が見下ろせます。

山頂に設置してある方位盤。

条件が良ければ、富士山の右側方向に南アルプスの山々や、八ヶ岳も眺められるようです。

最近(2-3年前?)新しく設置されたトイレです。

三ノ塔のトイレと同じく洗浄水式(足元のポンプを踏むと洗浄水が流れる)ですが、足踏みポンプは使用できないようになっていました。

烏尾尾根(エスケープルート)

今回は通りませんが、烏尾山から烏尾尾根(からすおおね)利用して、戸川林道の新茅山荘(しんかやさんそう)付近まで下山することができます。

烏尾尾根の下り口は、烏尾山荘の前。標識が立っているのでわかりやすい場所です。

ちなみに、標識には「至 戸川・大倉 竜神ノ泉 経由」と書かれています。

山と高原地図では現在、破線コース(難路)になっていますが、以前(2009年)歩いた時は多少荒れていて歩きにくい道でしたが、それほど難路だったという印象はありません。

烏尾山から戸川林道までは1時間。そこから大倉までは1時間の林道歩きになります。

大倉へ向かう途中に名水百選に選ばれた、秦野盆地湧水群の一つ、竜神の泉(りゅうじんのいずみ)が湧き出している場所があります。

塔ノ岳まで行くのが辛くなってきたら、この尾根を下って、名水をお土産に持ち帰るのもいいでしょう。

竜神の泉(りゅうじんのいずみ)

竜神の泉は、水汲み場より50m程度上流の山腹に、竜の形をした岩があることから、水をつかさどる「竜神」が宿ると伝えられる場所です。昔から行者や猟師などが喉を潤し、一息ついた泉として知られています。
出典:秦野観光協会/竜神の泉

烏尾山~行者岳

烏尾山のお次は緩やかな木段を下って行者ヶ岳へ向かいます。

烏尾山からは25分で行ける距離ですが、行者ヶ岳周辺は表尾根で最も崩壊が進んでいる所。

行者ヶ岳山頂の前後に岩場とクサリ場があるので気が抜けない区間です。

手前の痩せたピークを越えていきます。

この辺は道幅は狭く両側は切れ落ちていますが、景色がいいので気持ちよく歩ける場所です。

さらに、少し痩せ登山道を進んでいきます。

登りの木段が現れれば行者ヶ岳の山頂はあと一登りですが…ここからは少々急登です。

木段が終わると岩場へ突入します。

岩場にはクサリが取り付けられていますが、この辺はクサリなしでも登れます。

岩場が赤土に変わったところで行者ヶ岳の山頂が見えてきます。

行者ヶ岳の山頂

11:50頃。行者ヶ岳(ぎょうじゃがたけ、1180m)の山頂に到着。

急登を登ってきたので、ゆっくりと休憩していきたいところですが…

山頂は狭く腰を下ろして休憩できるスペースはありません。

土休日には大勢の登山者で、渋滞している場合もあります。

行者ヶ岳の由来

山頂に役行者(えんのぎょうじゃ)の仏像が置いてあったことが由来という説が有力。
役行者とは呪術者で修験道の開祖である役小角(えんのおずぬ)のこと。続日本紀、日本霊異記にも記述されている伝説的な人物です。
参考:ウィキペディア/役小角

特別保護地区の案内板

実は特別保護地区の案内板の先が尾根になっているんですが、少し先へ降りていくとなだらかな場所があり、そこで休憩することが可能です。

登山道ではないので、おすすめはできませんが…

付近には休憩できる場所はないので、バテバテになってしまった時等はやむを得ないでしょう。

行者ヶ岳の頂の展望(南側)

行者ヶ岳の山頂は360度の展望とはいきせんが、南~東方面の展望は良好です。

南側。相模湾方面の眺めがいいですね。

行者ヶ岳山頂の展望(東側)

東側。右側に見えるのが三ノ塔、その向こう左側に見えるのは大山です。

役行者の石碑

こちらは行者ヶ岳の山名の由来とされる役行者(えんのぎょうじゃ)が描かれた石碑。

丹沢山尊仏別当東光院、秦野市山岳協会、山内安全、等の文字が記されています。

丹沢とゆかりの深い東光院(真言宗?)と秦野山岳協会が安全登山を祈願して設置したもののようですね。

以前は役行者の石像が置かれていたそうですが、風雨によって朽ちてしまったようです。

行者ヶ岳の三角点?

なお、山頂標識の手前には三角点?のような標石が埋まっています。

三角点にしては地表に出た部分が長すぎるし、山と高原地図には、行者ヶ岳に三角点のマークはありません。標石には「」…と書かれていますが…何でしょう?

ネットで調べてみると…どうやら図根点(ずこんてん)というものらしいです。

地形図作成に必要な三角点や多角点以外に新設された補助基準点で、標石の頭には+印、側面には図根点、山、公共の文字が刻印されているとのこと。

後日、行者ヶ岳に登った時に「山」と書かれた裏面に「公共」という文字も確認できました(下の写真)。
図根点という文字は確認できませんでしたが…もう一面には「平」という文字がかろうじて読み取れました。
行者ヶ岳山頂の図根点(2018年12月撮影)

さて、ヤビツ峠からここまでニノ塔~三ノ塔~烏尾山~行者ヶ岳と、4つのピークを越えて来たわけですが、危険な場所は特にありませんでした。

多少スリリングな場所はありましたが…

この先はもっとスリリングが場所が待っています。

岩場、クサリ場、ヤセ尾根、崩壊地が連続する場所を通過して行きます。

では、行者ヶ岳の山頂を後にして表尾根の難所へと向かいます。

[続く…]

~~~ コメント ~~~