木曽駒ケ岳☆頂上山荘でテント泊~ロープウェイで登れる中央アルプス最高峰 | 山旅GOGO
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木曽駒ケ岳☆頂上山荘でテント泊~ロープウェイで登れる中央アルプス最高峰

木曽駒ケ岳と頂上山荘
木曽駒ケ岳と頂上山荘

中央アルプスの最高峰である木曽駒ケ岳(2,956m)へのテント泊レポートです。

宿泊地は木曽駒ケ岳の山頂直下に建つ頂上山荘のテント場。

2日ともに好天気に恵まれましたが、10月ともなるとさすがに風は冷たく、夜はかなり冷え込みました(寒かったー)。

日程2023年10月2日~3日(前夜発1泊2日)
メンバー私、T氏、Y氏(3名)
登山コース駒ケ岳ロープウェイ/千畳敷駅~木曽駒ケ岳(往復)

なお、現在(2023年)中央アルプスでテント泊できる場所は頂上山荘、宝剣山荘、檜尾小屋の3カ所です。

詳しくは↓こちらを参照。

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木曽駒ケ岳と千畳敷カールについて

千畳敷カールのパノラマ写真(T氏撮影)

木曽駒ケ岳きそこまがたけ(2,956m)は中央アルプス(木曽山脈)の最高峰、日本百名山や花の百名山に選定されている名峰です。

山麓の千畳敷せんじょうじきカールは国内有数の圏谷けんこく(氷河の浸食でできたお椀上の地形)で、周囲を囲む山々の景観が素晴らしい。

登山バスとロープウェイを利用して、千畳敷カール(2,600m付近)まで登れるので、日帰り登山も可能です(往復3時間45分)。

ちなみに、南アルプス(赤石山脈)の甲斐駒ヶ岳かいこまがたけの標高は2,967mで、木曽駒ケ岳よりも11mほど高いです。

どちらが好きかと聞かれれば……比較的人が少なくて静かな甲斐駒ヶ岳のほうですね。(^_^;)

木曽駒ケ岳は気軽に登れる分、大変混雑するのがマイナスです(千畳敷カールまでは観光客も多い)。

登山コースの概要

登山コースは駒ケ岳ロープウェイの千畳敷駅からの往復です。

日程コース所要時間
1日目千畳敷駅→八丁坂→乗越浄土→中岳→頂上山荘(テント泊)1:40
頂上山荘→木曽駒ケ岳→頂上山荘1:00
2日目頂上山荘→中岳→乗越浄土→八丁坂→剣ヶ池→千畳敷駅1:40

帰りは、千畳敷カールの剣ヶ池の方を散策してきました。

山旅メモ

今回のコースは危険な場所はほとんどありませんが、千畳敷カールの登り(八丁坂)後半はかなり急登で高度感もあります。テント泊装備での登り下りはかなりきつい。

登山口までの交通/アクセス

公共交通機関利用

JR飯田線・駒ヶ根駅より、登山バス+ロープウェイを乗り継いで千畳敷駅に至ります。

公共交通機関利用
  • JR飯田線/駒ヶ根駅

    伊那バス/駒ケ岳ロープウェイ線(45分) ※菅の台バスセンター経由

  • 駒ケ岳ロープウェイ/しらび平駅

    ロープウェイ(7分30秒)

  • 駒ケ岳ロープウェイ/千畳敷駅

マイカー利用

駒ケ岳ロープウェイに乗車するには、菅の台バスセンターで登山バスへの乗り換えが必要です(マイカー規制が敷かれているため)。

マイカー利用
  • 中央道/駒ヶ根IC
  • 菅の台バスセンター/駐車場

    伊那バス/駒ケ岳ロープウェイ線(30分)

  • 駒ケ岳ロープウェイ/しらび平駅

    ロープウェイ(7分30秒)

  • 駒ケ岳ロープウェイ/千畳敷駅

駐車場

菅の台バスセンター駐車場:約300台(普通自動車800円/1日)

※平日でも混雑が予想されます。
※菅の台バスセンターでは、早朝からバス&ロープウェイの切符売り場に長い行列ができます。

駒ケ岳ロープウェイまでのアクセス(車/電車)と運賃・時刻表は↓こちら。

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1日目:菅の台~木曽駒ケ岳

菅の台バスセンター/駐車場~登山バス

菅の台バスセンターの駐車場に夜中(2時頃)に到着。平日なので駐車台数は半分ほどでした。

車の中で仮眠して5:30頃に出発準備を始めます。

朝6時頃、菅の台バスセンターの切符売り場にできた行列です。

駐車場の入り口付近から、駐車場の奥の方まで行列ができていました。

今日は平日なので、それほど混まないだろうと思っていたのに予想外の混雑ぶりでした。

こちらが、登山バス&駒ケ岳ロープウェイの切符売り場です。

1時間近く行列に並んでやっとバス&ロープウェイの乗車券を購入できました。

(バス&ロープウェイの往復で4,450円、日付によって料金が変動します)

バス乗り場は、切符売り場のすぐ前なのですが…

バス乗り場にも行列ができていますね。

さらに、この行列は、駐車場の奥のほうまで続いています。

つまり、切符売り場に並んで切符を買ってから、バス乗り場でさらに並ばなけれはいけないという…

もう、びっくりですね。

結局、切符売り場に並んでから、バスに乗るまでに1時間30分程度かかりました。

土日祝日なら、もっと大変でしょうね。

なお、バスの発車時刻は30分間隔で、混雑時には臨時便も出るようです。

山旅メモ

バスに乗車する際には、ザックは膝の上に抱えて乗るように指示されます。ザックを床においておくことはできず、テント泊装備のザックを抱えて乗るのはかなり窮屈でした。
(60Lぐらいのザックなら、なんとか持ち込めますが、それ以上大きなザックは難しそう)

しらび平駅~駒ケ岳ロープウェイ~千畳敷駅

バスに乗車後、30分ほどで駒ケ岳ロープウェイのしらび平駅(1662m)に到着。

ロープウェイでもかなり待ち時間があると覚悟していましたが、このときは15分ほどの待ち時間で乗れました。

こちらが、駒ケ岳ロープウェイ。定員は60名程度で通常は30分間隔で運行しています。

運行速度はかなり高速で、ロープウェイの中間地点でアナウンスがあるのですが、下りのロープウェイとあっという間にすれ違います。

ロープウェイからの景色は↓こんな感じです。

駒ケ岳ロープウェイからの景色
駒ケ岳ロープウェイからの景色(T氏撮影)

しらび平駅(1662m)~千畳敷駅(2612m)へは、約7分30秒で到着しました。

ロープウェイでは一気に950mほど登るので高山病に注意!

山旅メモ

千畳敷駅に着いたら高度に身体を慣らすため、ゆっくり休憩をとってから登り始めましょう。

千畳敷カールと宝剣岳
千畳敷カールと宝剣岳

駅舎を出ると、目の間に千畳敷カールの絶景が広がっていました。

素晴らしい景色ですね!

左のピークが宝剣岳、右側のピークは伊那前岳です(木曽駒ケ岳はここからは見えません)。

駒ケ岳神社
駒ケ岳神社

木曽駒ケ岳へ登るには、千畳敷駅の北側にある「信州駒ケ岳神社」の社の手間から千畳敷カールを周回する遊歩道に入ります。

千畳敷カールの遊歩道
千畳敷カールの遊歩道

八丁坂付近までは下りの道になります。

遊歩道といっても、岩がゴロゴロした登山道のような道です。

八丁坂

八丁坂の入り口です。

ここから、乗越浄土まで約40分の登りです。

岩だらけの道をジグザクに登っていきます。

八丁坂の上部になるほど道幅が狭くなり、高度感も増してきます。

狭い場所で休憩している人も多くなり、下りの登山者とすれ違う場合など、バランスをくずさないように注意しましょう。

鉄パイプと鉄板で補強された箇所を通過すればもうすぐです。

乗越浄土

乗越浄土
乗越浄土

八丁坂を1時間ほど登り乗越浄土のっこしじょうどへ着きました(コースタイムは40分)。

振り返ると千畳敷駅がはるか下方に見下ろせます。

すぐ左手に見えるのが宝剣岳(2931m)。

右手に見えるのは伊那前岳(2883m)へと続く稜線です。

乗越浄土の北側には、2軒の山小屋が立っています。

(左側の青い屋根が宝剣山荘、右側の赤い屋根が宿泊のみの天狗荘)。

乗越浄土でしばらく休憩してから、中岳を超えて頂上山荘へ向かいます。

宝剣山荘とテント場

中岳へ登山道は宝剣山荘の左側から回り込んで行きます。

宝剣山荘の北側に出ると、目の間に見えるのが中岳(2925m)です。

宝剣山荘と天狗荘(赤い屋根)の間がテント場になっていました。

宝剣山荘のテント場
宝剣山荘のテント場(2日目撮影)

こちらが、2023年から新しく設置されたテント場です(管理は宝剣山荘で予約制)。

ほぼ水平な場所でよく整備されたテントサイトです。眺めも良くて快適に過ごせそうですね。

日中は一通りが多い場所なので、騒がしいかもしれませんが……

中岳

中岳手前の分岐です。

左側の道(まき道)を行くと、中岳の山頂を通らずに木曽駒ケ岳に行けますが、岩場の通過があり山頂を通る道よりも険しいとのこと。

ここは、右側の中岳山頂を通過する道を進みます。

乗越浄土から20分ほどで、中岳(2925m)へ到着。

山頂付近は岩だらけで、休憩できる場所はほとんどありません。

中岳の山頂を超えるとすぐに、木曽駒ケ岳と頂上山荘が見えてきました。

駒ケ岳頂上山荘とテント場

木曽駒ケ岳/頂上山荘
頂上山荘

11:00頃、頂上山荘に到着しました。

水場は小屋入り口の左側に蛇口が設置されています。

トイレは、小屋入り口の右側の建物です(日中は小屋入り口から出入りする)。

テントはまだ4~5張しか張られていないので、場所は選び放題です。

早速受付をしてテントを張りましょう(テント泊は1名2,000円)。

頂上山荘のホームページは↓こちらです。
頂上山荘 | 中央アルプス宝剣山荘

12:00頃、マイテントの設置完了です。

場所は小屋の正面からやや離れた場所にしました。

手前からT氏(白)、Y氏(オレンジ)、私(青)のテントです。

同行のT氏とY氏もテントを張り終えたところで……

缶ビールで乾杯!

お疲れさまー!

その後、昼食を食べて、まったりと過ごします。

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木曽駒ケ岳

14:30頃、木曽駒ケ岳の山頂に向かいます。

岩だらけで歩きにくい道ですが、危険な場所はなく、20分ほどで楽に山頂まで登れます。

木曽駒ケ岳の山頂につきました。

360度、さえぎるものが何もない展望です。

木曽駒ケ岳からの展望(南側)
木曽駒ケ岳からの展望(南側)

振り返ると(南側)、先ほど超えてきた中岳と青い屋根の頂上山荘が見えますね。

中岳の右側が宝剣岳、左側が伊那前岳です。

木曽駒ケ岳からの展望(西側)
木曽駒ケ岳からの展望(西側)

西側には、木曽前岳(?)、麦草岳(2,733m)、遠くに御嶽山(3,067m)も眺められます。

赤い屋根の山小屋は頂上木曽小屋です。

ちなみに、木曽駒ケ岳山頂には2つの社が立っています。

こちらが、伊那側(東側)の古く小さな社で石積みの壁に囲まれています。

こちらが、木曽側(西側)の新しい社で、神域の証である鳥居も設置されています。

今でも信仰の山である様子が伺えますね。

木曽駒ケ岳の東側に続く稜線です(馬の背と呼ばれている)。

木曽駒ケ岳からの下りは、この稜線を降りて行き、途中で頂上山荘に向かう道に合流します。

馬の背の登山道はがゴロゴロして歩きにくいですが、どこまでも歩いていきたくなるような緩やかな稜線です。

時間があればこの先のほうにある濃ヶ池のうがいけに寄って行きたかったのですが今回はパス。

16:00頃、テント場に戻ってきました。

出発したときよりも、テントの数も増えているようです。

就寝

その後、日が落ちると冷たい風が強くなってきたので、夕食を軽く済ませてそれぞれのテントへ。

かなり寒くなりそうだったので、防寒着を着込んでシュラフの中へ入り、しっかりとファスナーを閉めて寒さに備えます。

ときおり、ボツボツと大粒の雨がテントに落ちてくるような音が聞こえるのですが……

テントの外を見ても雨は降っていない。

どうやら、テント場の砂が風に飛ばされて、テントに当たる音のようですね。

夜空には星がきれいに見えているので、明日も晴れそうです……

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2日目:頂上山荘~千畳敷カール

※2日目の写真はスマホ(Galaxy S21)で撮影しているため、色調がやや派手に写っています。

翌朝、テント場から見たご来光(朝5:45頃)。

木曽駒ケ岳の山頂から日の出を見ようという計画は寒くて断念しましたが……

テント場からでも十分きれいな日の出が眺められました(朝6:00頃)。

ご来光は山に泊まる楽しみの一つ、とくにテント泊で迎えるご来光は感慨深いものがありますね。

こちらは、朝8:00頃のテント場です。

前日到着したときには雲に隠れていましたが、南アルプスや八ヶ岳の山々が見えてきました。

(あらためて、好立地なテント場であることを実感)

なお、頂上山荘のテント場は朝8:00までにテントを撤収しなければならないのでご注意を!

(8:00を過ぎると、もう1日分の宿泊費が発生してしまいます)

頂上山荘~中岳~乗越浄土

8:00過ぎ、頂上山荘を後にして中岳へ。

振り返って見る木曽駒ケ岳と、頂上山荘のテント場が名残り惜しい。

中岳山頂に立つと、早朝の素晴らしい山の景色が眼前に広がります。

正面には険しい宝剣岳の雄姿が……。

左側には乗越浄土~伊那前岳へ続く稜線が……

宝剣岳へ登るのは無理そうなので、今回はこちらの伊那前岳へ続く稜線を途中まで歩いてきました(T氏は伊那前岳の頂上まで往復)。

体力的に余裕があれば、もっと時間をかけて歩きたいコースですね。

八丁坂~千畳敷カール~剣ヶ池

さて、あとは八丁坂を下るだけです。

テント泊装備を担いでの通過はきついので、バランスをくずさないように慎重に降りて行きます。

こちらは、八丁坂の途中にあったオットセイに似た岩(オットセイ岩)です。

千畳敷駅がだいぶ近づいてきました。

来るときは千畳敷カール周遊コースの上部しか歩かなかったので、帰りは周遊コースの下部をたどり、剣ヶ池がある広場に寄っていきましょう。

こちらが千畳敷カールの底部、剣ヶ池のある広場です。

水不足のせいか、あいにく剣ヶ池は枯れていました。(残念)

周囲の人たちの会話では、今年は例年よりも花々も少なかったようです。

あとがき

久しぶりに天候に恵まれたテント泊でした。

登山バスとロープウェイを利用できるので、短時間で絶景のテント場へ到着できる点もGoodです!

ただし、平日でもバスが大変混雑し、テント泊装備のザックを膝の上に抱えて乗らなければならないのが難点ですね。

今度、木曽駒ケ岳にテント泊で行くなら、別のコースを計画するでしょう。(笑)

なお、頂上山荘の営業は10月中旬までですが、駒ケ岳ロープウェイは1年中営業しているようなので、千畳敷カールの散策だけなら、これからの寒い季節でもOKです。

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山行記/テント泊
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この記事を書いた人
管理人:鈴木ライト
神奈川県横浜市在住の山旅ブロガー(仮)。 登山・アウトドアを通して人生という長い旅をアグレッシブに楽しみたい63歳。登山歴は約19年、テント泊を始めて約17年。大好物はなだらかな稜線歩き、急峻な岩場は苦手です…でも槍ヶ岳と剱岳は登頂済み。山好きな人よろしく~!(^o^)

最後までご覧頂きありがとうございました。

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