連日続く猛暑の中、八ヶ岳・北横岳(2480m)に登ってきました。
ロープウェイを利用して北横岳の山頂までは約1時間30分。楽々登山で360度の大展望が楽しめる山です!
北横岳の往復だけでは物足りないので、北横岳から三ツ岳~雨池山という周回コースを歩いてみると…
三ツ岳周辺は岩だらけでフィールドアスレチックのような予想外に面白いコースでした。
天気予報は微妙でしたが、当日は晴れて久々に好展望の山歩きを満喫できました。
下山後、すぐに激しい雷雨に見舞われましたが…(^_^;
八ヶ岳・北横岳~三ツ岳~雨池山について
北横岳
北横岳(きたよこだけ)は八ヶ岳の北端に位置する南峰(2472m)と、北峰(2480m)からなる双耳峰。
南峰には三角点が設置されていますが最高地点は北峰です。
ともに360度展望が開けているので景色は抜群です。
南峰からは南八ヶ岳の山々(赤岳、阿弥陀岳、横岳など)が見渡せ、北峰からは蓼科山が間近に眺められます。
三ツ岳
三ツ岳(みつだけ)は北横岳の東側に位置する山で、3つの山頂(1峰、2峰、3峰)があります。
最高地点は3峰で標高は2360m。八ヶ岳の中ではマイナーな山かもしれませんが(私は今回はじめて知りました)、
登山道は大きな岩の上を歩いて行くような場所が多く、アスレチック気分を味わえる楽しいコースでした。
鎖場が4~5カ所ありますがそれほど高度感はないので、鎖場が苦手な人でも大丈夫でしょう。
人通りは少なく前後の登山者に気を遣う必要はないので、岩場や鎖場の練習にはちょうどいいかもしれません。
雨池山
雨池山(あまいけやま)は三ツ岳の南東に位置します。標高は2325m。
山頂は樹林帯の中にあり、平坦で気付かずに通り過ぎてしまいそうですが、東端は開けていて、縞枯山方面の展望台になっています。
日程・登山コース・交通
【日程】2019年8月8日(木)、日帰り
【メンバー】私、T氏、Y氏(3名)
登山コース
北八ヶ岳ロープウェイの山頂駅から溶岩台地の坪庭を通って北横岳へ。
復路は北横岳から少し戻った場所から三ツ岳~雨池山~山頂駅という周遊コースをとりました。
登山口までの交通・アクセス
北八ヶ岳ロープウェイの山麓駅が起点で、ロープウェイで山頂駅まで登ります。
今回はマイカー(Y氏の車)で北八ヶ岳ロープウェイの駐車場まで行きました。
ロープウェイを利用せずに徒歩で登ることも可能です。
徒歩の場合は山頂駅まで登り2時間、下り1時間30分です。
マイカー利用の場合
中央自動車道/諏訪ICから約25kn(40分~50分)。
駐車場は無料で約600台駐車可能です。
電車&バス利用の場合
JR東日本/中央線・茅野(ちの)駅下車。
茅野駅西口/アルピコ交通バス乗り場/2番のりば「北八ヶ岳ロープウェイ」行き(約60分)
バス時刻表は↓こちらです。
諏訪地区路線バスのご案内
※リンク先のページから「北八ヶ岳ロープウェイ線」の詳細時刻表(PDF)をクリック。
北八ヶ岳ロープウェイ
山麓駅(1771m)から山頂駅(2237m)までは約7分(標高差466m)。10分~20分間隔で運行しています。運行時間は時期によって変わります。
運行時間 | 4/20~7/26:平日8:40~16:40、土日祝日8:20~17:00 7/27~9/1 :8:00~17:00 9/2~10/31:平日8:40~16:40、土日祝日8:20~17:00 |
料金 | 大人往復1900円、こども往復950円 ※JAF会員証、モンベルの会員証を提示すると200円割引になります。 近くのSAでも割引券を入手可能。 |
北八ヶ岳ロープウェイの詳細は↓こちらです。
北八ヶ岳ロープフェイ
北八ヶ岳ロープウェイ~坪庭
建物の左側がレストラン、真ん中あたりが売店で右側がロープウェイ乗り場になっています。
以前はピラタス蓼科ロープウェイという名前だったんですが、2013年頃に今の名前に変わったようです。
ピラタスというのはスイスのピラトウス山にちなんた名前のようですが、一般的には馴染みがないので、今の名前のほうがわかりやすくていいですね。
水場…なし
ロープウェイの山麓駅周辺にも山頂駅にも水場はありません。
水を用意していない場合は、山麓駅の売店でペットボトルの水を買うか、山麓駅のトイレの水を利用するしかないですね。
私は水を用意していなかったので、ロープウェイ乗り場のすぐ横のトイレで、2L分の水を汲んでいきました。
ここのトイレの手洗い場は、シャワー式で水が少しずつしか出ないので、2L分汲むのに2~3分ほどかかってしまいましたが…無事に水の補給はできました。
混雑時にはここで水を汲むのは難しいかもしれません。
トイレは建物の下(1階)にもあるので、そちらのほうが混雑は避けられます。
駐車場…広い
今日は平日のせいか3割ほどしか駐車していませんでした。
10:30発のロープウェイに乗り込みます。定員100名の大きなロープウェイです。
山麓駅から山頂駅まで標高差466mを約7分で一気に登ります。
我々以外はほとんどが観光客でした。
坪庭(溶岩台地)
10:40頃、ロープウェイの山頂駅(2237m)に到着。
ここが坪庭と呼ばれる溶岩台地で、国定公園にも指定されています。
周囲が北横岳、雨池山、縞枯山に囲まれた、自然にできた庭園のような場所です。
一周30分~40分程度の散策路があり、登山をしなくても周辺を散策して楽しめます。
季節ごとに高山植物が咲き、紅葉シーズンの景色も素晴らしいとのこと。
北横岳は写真の左側に見えていたんですが、この時はその山が北横岳だとは気が付かずに写真は撮っていませんでした (^_^;)。
坪庭の右側に見える山が縞枯山(しまがれやま、2403m)です。
山の斜面を覆う樹林(シラビソ)が帯状に枯れて、白い縞模様のように見えるという「縞枯れ現象」で有名な山です。
縞枯れ現象は北横岳、雨池山の一部、蓼科山の山頂付近でも見えるそうです。
山頂駅から北横岳の山頂までは約1時間30分。
まずは坪庭の散策路を左回りで歩いて行きます。
ここは坪庭の散策路の第一休憩所付近です。
ベンチが置かれた展望広場になっています。
振り返るとロープウェイの山頂駅が見えますね。
山頂駅の左側に張り出してるテラスは展望台(スカイアイ2237)になっています。
そこからの景色も素晴らしいです。
坪庭散策路の第二休憩所。散策路中にこのような休憩所は3つあります。
一番景色が良さそうなのは第三休憩所ですが、第二休憩所を過ぎてから北横岳の登山道が分岐するので、今回は第二休憩所まで。後ろに見える山は縞枯山です。
13:00頃、山頂駅からゆっくり歩いて約15分、北横岳への登山道の分岐点に着きました。
坪庭の散策路は直進しますが、北横岳は左の道を行きます。
正面に見えているのが雨池山、左側に三ツ岳(1峰、2峰、3峰)も見えています。
こちらの真ん中の山が、これから登る北横岳です。
坪庭~北横岳
坪庭の散策路から左へはずれて北横岳へ向かいます。
しばらくは散策路の延長のような道が続きますが、少しずつ樹林帯の中へはいっていきます。
登山道は緩やかに下り、一旦、樹林帯の中の沢筋まで下りて木橋を渡ります。
ここから北横岳への登り道がはじまります。
しばらくは樹林帯の中の岩が露出した道を登ります。
登り始めて約15分。開けた場所に出ました。
ここからは溶岩台地全体が見下ろせます。坪庭から続く道も見えますね。正面に見えているのは縞枯山です。
縞枯れ山の奥には南八ヶ岳の峰々も顔をのぞかせていいます。
11:30頃、北横岳と三ツ岳の分岐点に到着。
ここは北横岳から三ツ岳へ続く尾根に出たところ。
少し平坦な場所でベンチ替わりの岩があったので少し休憩していきます。
ここから北横岳まではあと30分ぐらいでしょう。
北横岳ヒュッテ
11:40頃。北横岳ヒュッテに到着。ベンチとテーブルが設置されています。
トイレ(有料、男性用と個室)もあります。小屋が営業しているときは小屋内のトイレも利用できるとのこと。
ここから北側の森の中を少し下ると(写真の右下方面)、大小七つ池がある七つ池があります。
現在は2つの池までしか見ることができませんが、往復10分ほどで行けるようです。
先に見に行ったT氏の感想は「たいしたことなかった」でしたが…
山の中の池というのは珍しいので、帰りに寄って行こうと思ってたんですが…
すっかり忘れていて、寄らずじまいでした。残念! (^_^;)。
北横岳ヒュッテの正面です。
夫婦で運営している定員50名の小さな山小屋で、宿泊する場合は予約が必要です。
宿泊予約がないときは閉鎖しているようですが、この日は営業していました。
水場はありませんがペットボトルの水は購入できます。
珈琲がおいしいと評判だそうです。
北横岳ヒュッテのホームページは↓こちら。
北横岳ヒュッテ
北横岳ヒュッテを過ぎると、樹林帯に入り急登がはじまります。
山頂に近づくにつれてだんだんと開けてきます。
この階段状の道を登り切れば、北横岳の南峰に到着します。
北横岳/南峰
11:55頃。北横岳の南峰(2472m)に到着しました。
平坦な円形広場のような場所です。360度遮るものがないので景色は抜群です!
こちらは北横岳南峰の山頂標識です。
標識の後ろ側に三角点が設置されています。
北西方向に見えている台形の山が蓼科山(たてしなやま、2530m)です。
南東方向には南八ヶ岳の峰々が堂々と広がっています。
真ん中のピークが八ヶ岳最高峰の赤岳(2889m)、その右側のピークが阿弥陀岳(2805m)、編笠山(2523m)、西岳(2398m)も確認できますね。
赤岳の左側に平たい山が横岳(2829m)でしょうか。
北峰へ向かいます。北へ続くハイマツの間の道を通って行きます。
少し登りになりますが、ほとんど平坦な道です。
2~3分で楽に北峰まで行くことができます。
北横岳/北峰
12:00頃、北横岳の北峰(2480m)に到着です!
こちらの山頂は平坦な場所はほとんどなく、ほぼ傾斜地です。
こちらが北横岳北峰の山頂標識です。
山頂標識の左側に設置されている石碑です。
文字は読み取れませんでしたが、江戸時代末の山岳修験道行者である脩那羅大天武(しょならだいてんむ)が祀られているそうです。
北峰からも北西方向に蓼科山(たてしなやま、2530m)が眺められます。
南峰よりも間近に見ることができます。
南東方向には南八ヶ岳の峰々の山頂付近が眺められます。
樹林に阻まれて裾野のほうは見えないので、全体の景色は南峰からほうがいいですね。
時間的にはちょうどお昼頃です。
平坦な場所はほとんどないですが、蓼科山が目の前に見える場所をキープ、岩をベンチ替わりにして昼食にします。
(写真に写っている人は無関係です)
昼食はT氏が持ってきてくれた、ホットドッグと焼きそばと、
私が持ってきた崎陽軒のシウマイ(真空パック)。
食後にドリップ珈琲を淹れてゆっくりとくつろぎ、久しぶりの好天気と好展望を満喫できました。
1時間ほど休憩して北横岳を後にします。
帰りは来た道を三ツ岳の分岐まで戻り、そこから三ツ岳~雨池山~山頂駅へと向かう周回コースを歩きます。
三ツ岳は事前情報は何もなく、どんな山かも知らずに、ただ、北横岳の往復だけでは物足りないと理由で選んだコースだったんですが…
予想外のコースでした!
[続く…]
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