脱ストックのすすめPart2~登山中に膝が痛くなった時の対処方法

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ダブルストック Part2

脱ストックのすすめ!のPart2です。

Part1では、私の経験から、足腰と膝を鍛えるために、ストック(トレッキングポール)の使用を止めることをお薦めしましたが…

Part2では、登山中に膝が痛くなった時の対処方法を、少し詳しく説明していきます。

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はじめに…登山中の膝の痛みに関する書籍紹介

はじめに、この記事を書くにあたって参考にした書籍を紹介します。

一般的な膝の痛みについて書かれた書籍はたくさんありますが、登山中の膝の痛みに関するものは少ないので、貴重な情報源ですね。

山岳雑誌「山と溪谷」

登山中の膝の痛みは、登山者の多くが抱える共通の悩みの一つ。

山岳雑誌「山と溪谷」では、毎年、特集が組まれるほどの重要なテーマとなっています。

最近では、下記の号で取り上げられています。

●山と溪谷2018年3月号「特集・もう悩まない!膝痛と歩き方」

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●山と溪谷2017年3月号「特集・悩めるヒザ、予防と対策」


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両号とも、膝の痛みのメカニズムから、主な原因、予防と対策、歩き方、筋トレ、ストレッチ、マッサージ、ギアの使い方、テーピング、等。膝の痛みを軽減するための方法が多角的に掲載されています。

(詳細は、山と溪谷社のサイトで確認できます)

2018年3月号と、2017年3月号では、項目的には重複する部分が多くありますが、書かれている内容は違うので、両号を読むことで、膝の痛みの知識がより一層深くなると思います。

登山中の膝の痛みで悩んでいる人で、まだ読んでいない人は、一読することをおすすめします。
バックナンバーですが、AMAZON、楽天で購入可能です。

その他

●治す!山の膝痛~膝の不安てを解消する7つの知恵


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こちらは、同じく山と溪谷社から出版されている単行本です。

著者は医学博士の小林哲士(こばやしてつお)さん。
膝の痛みの原因と対処方法や予防方法(ストレッチ、トレーニング方法、歩き方、等)が詳しく解説されているのですが…

膝の部分毎(〇〇骨、〇〇筋、〇〇靭帯、〇〇腱、等)の説明になっていることと(そもそも、どの部分が原因なのかわからないと役に立たない?)、医学書を読んでるようで、冗長な記載も多く、私にはわかりにくい内容でした。

山と溪谷(月刊誌)を読んでから、もっと詳しく知りたい場合に読むのが良いでしょう。

登山中の膝の痛みの原因と予防

膝の痛みに対処するためには、膝の痛みの原因を知っておくことが必要です。

ここでは、膝の痛みの原因と予防方法について、少し詳しく説明しておきましょう。

膝の痛みの原因については、山と溪谷2017年3月号を参考に要点をまとめたものです。

膝周辺の筋肉の疲労と炎症が原因

膝痛というと、膝関節に問題があるのでは?と思う人が多いかもしれないが、実は登山の膝痛の大半は、関節よりも、関節外の筋肉や靭帯の炎症に原因があることがほとんです。

膝痛の原因
●膝関節内の痛み
膝関節内の半月板靭帯の損傷軟骨のすり減りが主な原因。
●膝関節外の痛み
膝周辺の、腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)、鵞足(がそく)、膝蓋下脂肪体(しつがいかしぼうたい)の炎症が主な原因。太ももの筋肉のオーバーユースで負担がかかり炎症を引き起こす

膝痛の原因は、膝関節内か、膝関節外なのかで大きく異なります。

膝関節内の痛みは、半月板や靭帯の損傷、軟骨のすり減りが主な原因で、膝関節内で膝痛が起きている場合は、病院で治療を行う必要があります。

しかし、登山者の膝痛は、関節外に原因があることが多いとのこと。

登山では、登りで大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)、下りでハムストリング(太ももの裏の筋肉)を主に使いますが、この筋肉のオーバーユースで、膝の周辺の腸脛靭帯、鵞足、膝蓋下脂肪体に負担がかかり炎症を起こします。

関節外が原因となる膝痛は、単なる一時的な炎症なので、脚の筋肉を休ませてストレッチなどのメンテナンスをすると、自然に治ります。

膝関節内に問題がある場合
もし山から帰ってきて1週間以上も痛みが引かず、膝に水が溜まっているようなら、必ず医師の診断を受けて下さい。

膝痛を引き起こす要因

登山中の膝の痛みは、上述したように、膝周辺の筋肉疲労と炎症が主な原因ですが、筋肉に柔軟性がないと、膝周辺の筋肉や靭帯に負担がかかり、膝の痛みを引き起こす要因となります。

また、歩き方や姿勢が悪いことも、足腰に余計な負担がかかるので、膝の痛みにつながる要因といえます。

膝痛を引き起こす主な要因
1.太ももと膝周辺の筋力不足/筋肉疲労
2.太ももと膝周辺の柔軟性不足
3.歩き方、姿勢が悪い

膝痛の予防方法

膝痛を予防する方法は、膝痛を引き起こす要因をなくすことです。

1.太ももと膝周辺の筋肉強化

膝痛を引き起こす第1要因は、太ももと膝周辺の筋力不足と筋肉疲労です。

ということは、膝痛予防で第1にやるべきことは、太ももと膝周辺の筋肉を強化することになりますね。

自宅でできる筋力トレーニングはいろいろありますが、一番効果的なのはスクワットです。

ただし、一般的なスクワットは腰を痛めやすいので、私が考案した(?) 上体垂直式スクワットがおすすめです。
詳しくは↓こちらの記事をご覧ください。

'18夏山テント泊登山計画6~脚力強化Part2☆腰を痛めない!上体垂直式スクワット
脚力強化のためには、実際に山に登ることが一番ですが、なかなか、山へ行けない場合もありますね。そんな時に、自宅でできる安全で効果的なトレーニング方法~上体垂直式スクワット?を紹介します。

2.太ももと膝周辺のストレッチ

膝痛を引き起こす第2要因は、太ももと膝周辺の柔軟性不足です。

ということは、膝痛予防で第2にやるべきことは、膝周辺と太もものストレッチですね。

年を重ねるにつれ、体の柔軟性は失われガチです。

日頃からストレッチをする習慣をつけておくと効果的ですが、登山の開始前や、登山中に膝が痛くなってからでも効果があります。

太ももと膝周辺のストレッチの方法は、後述します。

3.歩き方、姿勢を正す

膝痛を引き起こす第3要因は、歩き方や姿勢の悪さです。

歩き方や姿勢は、意識すれば、すぐに改善することができるので、筋肉強化やストレッチよりも、即効性があるかもしれませんね。

基本的な歩き方は、足腰に負担をかけないように歩くこと。
具体的には、上体を垂直(鉛直)に保ったまま、小股で歩くことですね。

重いザックを背負って山道を歩いていると、どうしても上体が前かがみになりがちですが、意識して姿勢良く歩くことで、足腰の負担も軽減されます。

山と溪谷2018年3月号、2017年3月号に、正しい歩き方が、写真付きで詳しく説明されているので、歩き方に不安がある人は、そちらをご覧下さい。

4.道具を活用する

膝の痛みを予防する代表的な道具は、ストック(トレッキングポール)ですが…

この記事の主旨とは、本末転倒になってしまうので説明は省力します。(^_^;

その他には、膝サポーター機能性タイツ、登山靴のインソール等がありますが…

どれも、膝の痛みを軽減するもので、根本的な解決にはなりませんね。

しかし…膝の痛みが激しい場合の備えとして、ストック膝サポーターを携行しておくのは良いでしょう。

医療現場で使用される人工筋肉で、膝をしっかりサポート

登山中に膝が痛くなった時の対処方法

さて、ここからが本題です。

Part1では、私の経験(ストックの使用を止めてから、膝が鍛えられて、丈夫になったという経緯)から、足腰と膝を鍛えるために、ストックの使用を止めることをお勧めしたんですが…

膝の痛みでストックを使っているのに、ストックを止めろと言われても困るなー!

ストックをやめて、膝が痛くなったらどうするの?

ごもっともです。(^_^;

膝の痛みのためにストックを利用しているのに、ストックを止めろと言われても…困りますね!

Part1を読み返しているうちに気が付きました。登山中に膝が痛くなった時の対処方法には、あまり触れていませんでしたね。

そこで、Part2では、登山中に膝が痛くなった時の対処方法を詳しく紹介していきます。

詳しくといっても、簡単な方法なんですが…

【1】休憩

膝の痛みを感じたら、まずは休憩しましょう。

膝の痛みは、膝周辺の筋肉疲労と炎症が原因なので、休憩して筋肉を休ませること。

膝の痛みが激しくなってからだと、休憩してもあまり効果が期待できないので、少しでも痛みや、違和感を感じたら、早めに休憩を取ることが大事です。

【2】ストレッチ

次にすることは、太ももと膝のストレッチ(柔軟体操)です。

柔軟性がないと、膝周辺の筋肉や靭帯に負担がかかるので、登山前や、日頃からストレッチをしておくと予防効果がありますが、その場しのぎでもOK!

休憩中に、膝や、太もものストレッチをしておくと、だいぶ痛みも和らぎます。

(ストレッチの方法は後述します。)

【3】ゆっくり歩く

休憩して、膝と太もものストレッチをした後は、ゆっくり歩きましょう。

膝や太ももに負担をかけないように、できるだけ、小股で歩く(歩幅を狭く)ことがポイントです。

段差が大きいところは、なるべく、迂回して歩きましょう。

階段の下りは、後ろ向きで降りると、だいぶ楽に降りられます。

その他の対処方法

私は、実施したことはないのですが、効果が期待できそうな対処方法を載せておきます。

ツボ刺激

痛みの原因となるツボを刺激することで、血液の循環を促し、痛みの原因を取り除くという東洋医学の治療法です。

山と溪谷2017年3月号に、膝の痛みを和らげる10のツボの位置と刺激方法が詳しく掲載されています。

ツボの場所を的確に刺激するのは、素人にはむづかしいかもしれませんが、試してみる価値はありますね。

マッサージ

疲労や痛みを感じる場所を10秒ほどじんわりと押すと、痛みの軽減に効果があるようです。

しかし、誤った方法でマッサージすると、痛みを増幅させることもあるので要注意です。

(山と溪谷2017年3月号より)

登山中におすすめなのは、簡単にできて、痛みや疲れが取れる、血流やリンパの流れを促すマッサージ。

両手で足を包むようにして、足首から腿の付け根までさすりあげるだけ。

(山と溪谷2017年3月号より)

圧迫

手ぬぐいやバンダナで、痛みのある部分のすぐ上を、血流を妨げないように、適度な強さでしばります。
膝の痛みを一時的におさえる効果があるようです。

(山と溪谷2017年3月号より)

テーピング

膝周辺にテーピングすることによって、筋肉をサポートし、膝の負担を減らして、痛みも軽減できるようです。

山と溪谷2018年3月号、2017年3月号に、膝痛予防のテーピングの方法が、詳しく掲載されていますので、興味のある人は、そちらをご覧ください。

アイシング

疲労からくる一時的な炎症なら、アイシング(冷やす)で血流量を抑えることで、症状がかなり改善する可能性あり。
携帯用の使い捨て急速冷却パックや、発熱時に額に貼って使用する冷却シートが便利そうです。

(山と溪谷2017年3月号より)

急速冷却パック冷却シートには以下のような製品があります。
ひざ用サポーター等で固定すれば、歩行中でも使用できそうですね。

<急速冷却パック>

<冷却シート>
 

太ももと膝のストレッチ方法(柔軟体操)

次に、太ももと膝のストレッチ方法(柔軟体操)を紹介します。膝痛解消のために、私が実践している方法です。

登山中にできる簡単なストレッチですが、柔軟性アップのためには、毎日実行したほうが良いでしょう。

ザックを背負ったままでもできますが、重い荷物を背負っていると、バランスが悪く、足腰に余計な負担をかけてしまいます。

ザックをおろして、リラックスした状態で実行したほうが、動きやすいし安全ですね。

登山中、膝の痛みや、違和感を感じたら、すぐに実行するのが効果的です!

膝のストレッチ

1.膝の屈伸

まずは膝の屈伸運動からはじめます。

①足を閉じて、しゃがみます。(イチ、ニー)

膝の屈伸①

②膝を伸ばします。(サン、シー)

膝の屈伸②はじめは、ゆっくりと…
体が慣れてきたら、リズミカルに…

(イチ、ニー、サン、シー)(ニー、ニー、サン、シー)

これを2-3セット繰り返します。

踵はあげないほうが、足首の柔軟や強化に良いですが、きつければ、踵を浮かしてもOK!
上の写真は踵が浮いてますね。(^_^;

 

2.膝を回す

次に膝を回します。

①足を閉じて、膝を伸ばした状態から、膝を少し曲げて、時計廻りに2回ほど回します。

膝を回す(右回り)

(イチ、ニー、サン、シー)
(ニー、ニー、サン、シー)

②今度は、逆周りに2回まわします。

膝を回す(左廻り)

(サン、ニー、サン、シー)
(シー、ニー、サン、シー)

これも2-3セット繰り返します。

3.膝の屈伸(開脚)

最後に足を開いて屈伸運動をします。
足を開くことによって、膝だけでなく、太ももの内側の内転筋や、股関節の柔軟性もアップします。

①足を開いて、しゃがんで…(イチ、ニー)

膝の屈伸(開脚)①

②膝をのばして…(サン、シー)

膝の屈伸(開脚)②はじめは、ゆっくりと…
体が慣れてきたら、リズミカルに…2-3セット繰り返します。

(イチ、ニー、サン、シー)
(ニー、ニー、サン、シー)

太もものストレッチ

膝の次は、太もものストレッチです。
3種類のストレッチを、順番に実行していきます。

1.太もも表面のストレッチ【その1】

①立ったまま、片足(伸ばすほうの足)を後ろに曲げ、同じ方の手で足先を持ちます。
②踵をお尻につけるように持ちあげて、太ももの表面を伸ばします。

太もも表面のストレッチ【その1】(右足)

上体が斜めにならないように!

③逆の足も同じように持ち上げて、太ももの表面を伸ばします。

太もも表面のストレッチ【その1】(左足)

片足立ちになるのでバランスをくずさないように注意!
登山道で実施する場合は、空いているほうの手で、木や石に掴まったほうがいいでしょう。

2.太もも表面のストレッチ【その2】

①足を前後に大きく開きます。

太もも表面のストレッチ【その2】(右足①)

②後側の足(伸ばすほうの足)の膝を伸ばしたまま、前側の足の膝を深く曲げていきます。

太もも表面のストレッチ【その2】(右足②)

上体が斜めにならないように!

太もも表面のストレッチ【その2】(左足①)

③逆の足も同じように伸ばして、太ももの表面を伸ばします。

太もも表面のストレッチ【その2】(左足②)

足を大きく前後に開くので、
登山道で実施する場合は、他の登山者の邪魔にならないように注意!

3.太もも裏側のストレッチ

①足を左右に大きく開き、片足の膝を曲げて、反対の足の太ももの裏側を伸ばします。

太もも裏側のストレッチ(右足)(イチ、ニイ、サン、シー、ゴー、ロク、シチ、ハチ)

②左右の足を入れ替えて、同じように、太ももの裏側を伸ばします。

太もも裏側のストレッチ(左足)(ニー、ニー、サン、シー、ゴー、ロク、シチ、ハチ)

このストレッチは、膝のストレッチにもなりますが、曲げたほうの膝に少し負担がかかります。
膝の痛みが激しい場合は、無理に実施しないほうが良いですね。

最後に…膝の痛みを克服するために…

以上、登山中に膝が痛くなった時の対処方法について記述してきましたが、最後に、膝の痛みを完全に克服する方法をまとめておきましょう。

膝の痛みを克服する方法
1.太ももと膝周辺の筋肉強化
2.太ももと膝周辺のストレッチ(柔軟体操)
3.歩き方、姿勢を正す

膝の痛みを完全に克服するには、膝の痛みを引き起こす要因を、完全になくすこと。

それには、前述の「膝痛の予防方法」を、いっそう強化すればいいですね!

一朝一夕(いっちょういっせき)にはいきませんが、日頃のトレーニングとストレッチで、完全克服を目指しましょう!

私も、継続中です…(^_^;

 

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◆◆◆コメント◆◆◆

  1. Manohiro より:

    Manohiroと申します。
    ブログランキングから訪問させて頂きました。

    >登山中に膝が痛くなった時の対処方法

    勉強になりました。

    日常の生活にも

    ストレッチを取り込んだほうが

    効果がありそう。

    また訪問します。

    ポチで応援します。

    • 鈴木ライト より:

      Manohiroさん、毎度、コメントありがとうございます。

      私は毎朝ストレッチをしています。膝や太ももだけでなく、首、肩、腰と…

      50才過ぎてから、体のあちこちにガタがきているので…(^_^;

      今後とも、応援よろしくお願いします。

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以上、イチオシ記事でした。