登山中に足がつってしまった時の対処方法をまとめました!
本格的に足がつってしまうと、歩けるまでに回復するのに時間がかかるので、少しでも気配を感じたら、すぐに対処するのがベストです!
対処方法は3つ(ストレッチ、休憩、芍薬甘草湯)です。
登山中に足がつる!
登山中に足をつることがよくあります。
一番つりやすいの箇所は太もも(大腿部)の膝に近い部分ですが、二番目に多いのがふくらはぎです。
あまり休憩しないで歩き続けるのが、つりやすい原因かもしれません。
1時間に10分程度の休憩をとるのが良いとされていますが、山を歩くときは時間を気にしないで、疲れるまで歩き続けるのが好きなんです。
先日、日帰りの計画で奥多摩・雲取山に登った時も、登りの途中で太腿がつってしまいました。
なんとか、雲取山に登頂し、帰りの最終バスにもギリギリで間に合いましたが、予想外にハードな山行になってしまったのです。
そんなこともあり、今回あらためて足がつった時の対処方法を調べてみました。
雲取山に登った時の様子は↓こちらをご覧ください。
2017年標高2017mの雲取山へ
足がつる原因
まずは足がつる原因ですが、調べてみると思っていた以上にさまざまな原因があるようです。
「はっきりした原因はわかっていない」という情報もありました。
詳しい内容はここでは書きませんが、まとめると主な原因は以下の4つです。
なんといっても運動不足が第一の原因でしょう。
私の場合もしばらく山に登っていなかった時、1~2か月ぐらい期間をあけてしまうとだいたいよくつるようです。
予防と対策
対策もいろいろとあるようですが、私的に効果があると思える対策はこの4つ。
まずは、登山前にしておくこと。
- 1準備運動
体を温めストレッチすることにより、関節・筋肉への負担を減らす。
- 2アミノ酸・クエン酸をとる
筋肉疲労に効果がありミネラルの吸収を助ける。
(スポーツドリンク、サプリ等)
次に、登山中にできること。
- 3適度な休憩
1時間に10分程度の休憩をとり、筋肉を休ませる。
- 4水分+塩分(ミネラル)を補給
汗によって失われた水分と塩分(ミネラル)を補給する。
足がつった時の対処方法
いくら対策をとっていても、足がつってしまったらどうするか?
つってはいないんだけども、太ももや、ふくらはぎに違和感を感じることもあるでしょう。
これは足がつる前兆です。
本格的につってしまうと、歩けるまでに回復するのに時間がかかるので、少しでも気配を感じたら、すぐに対処するのがベストです!
対処法方は次の3つです。
- 1ストレッチ
まずは、つった(縮んだ)筋肉をほぐす(伸ばす)こと。
●ふくらはぎのストレッチ
●太もものストレッチ - 2休憩
休憩して足の筋肉を休ませる。(5-10分ほど)
- 3芍薬甘草湯を飲む
筋肉の急激なけいれんに効く漢方薬「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」を飲む。
以下に、登山中にできる簡単なストレッチの方法と、芍薬甘草湯について説明していきます。
ふくらはぎのストレッチ方法
ふくらはぎがつった場合は、ふくらはぎの筋肉部分(下腿三頭筋というそうだ)が伸びるように、ストレッチをすれば良くなります。
アキレス腱のストレッチと同じ方法です。↓こんな感じですね。
(手に持っているのはスマホ。リモートでカメラのシャッターを切るため。)
太もものストレッチ方法
では、太ももがつった場合はどうしたらいいでしょうか?
ももの筋肉(大腿四頭筋)を伸ばすには、「正座してそのまま後ろに体をそらす」のが良いという情報もありましたが、登山中にそんな恰好はできません!
いつもやっているのは、とりあえず膝の屈伸運動ですが、太ももの筋肉を伸ばすには、あまり効果はないようです。
屈伸運動は ↓こんな感じですね。
屈伸運動以外に、何かいい方法はないかとネットで探してみると……
ありました、ありました。言葉で説明するよりは、写真もみてもらったほうが早いでしょう。
【その1】踵をおしりにつけるように持ち上げる
左足の太ももを伸ばす場合は、左手で左足の足先を持って、踵をお尻につけるように持ち上げます。
右足の太ももを伸ばす場合は、右手で右足の足先も持ち、踵をお尻につけるように持ちあげます。
片足立ちになるのでバランスをくずさないように注意!
登山道で実施する場合は、空いているほうの手で、木や石に掴まったほうがいいでしょう。
【その2】足を前後に開き、膝を前方に深く曲げる
左足の太ももを伸ばす場合は、足を前後に開き、右足の膝を前方に深く曲げていきます。
右足の太ももを伸ばす場合は、足を前後に開き、左足をの膝を前方に深く曲げていきます。
足を大きく前後に開くので、登山道で実施する場合は、他の登山者の邪魔にならないように注意!
どちらの方法も、太ももの筋肉を伸ばすように意識することが大事です。
他にもいろいろありましたが、登山中に気軽にできるのはこの2つぐらいですね。
芍薬甘草湯が効果あり!
最後に「芍薬甘草湯」という漢方薬を紹介します。
「芍薬甘草湯」はその名のとおり、芍薬と甘草の2つの生薬で作られています。
芍薬と甘草は筋肉の引きつりを緩める作用がある生薬で、2つの生薬がお互いの作用を高めあうことで優れた効果を発揮するようです。
ただし、予防薬として服用しないこと!
副作用が起こりやすくなるため、症状があるときのみの服用にとどめ、連用しないでください。
※「使用上の注意」を良く読んでから服用してください。
今回、ツムラ漢方の芍薬甘草湯を入手したので、次回、足がつった時に試してみたいと思います。
先日、丹沢・大山に登った時(下山中)に、両腿(膝のすぐ上)がつりそうになりましたが、 芍薬甘草湯を飲んでちょっと休憩したら直りました。(一緒に行ったT氏とY氏も効いたと云ってました!)
【2017/5/1 追記】
コメント
山旅GOGO さん
はじめまして、南豆のやまのMです。
ほぼ毎回太腿が痙ります。痙りそうになる前に”太もものストレッチ【その1】”をやっています。効果はありますが足上げが続くようなときピキピキッと痙り出します。
芍薬甘草湯が効くとは聞いていましたが次回の山行で試してみたいと思います。
南豆のやまのMさん、コメントありがとうございます。
ほぼ毎回太ももが痙るとは…大変ですね。芍薬甘草等はきっと効果があると思いますよ。(^_^;
私の場合、最近は休憩をしっかりとって、水分も多めにとることで足が攣ることは少なくなってきたようです。
Mさんのブログ「伊豆(南豆のやま)」拝見しました!
伊豆や南アルプスの山々をよく歩かれているんですね。ブログも10年以上書き続けられているようで…参考にさせていただきたいと思います。(^o^)
甲斐駒ケ岳の黒戸尾根は一度登ってみたいと思っていたので…今年は予定していませんが、来年あたり登ってみたくなりました。
「加茂の百山」という本を本格的に作られているんですねー。すごーい!
こんにちは( ◠‿◠ )
私も毎回太ももがつります。
あることから、7月から毎朝レモンを1個絞って飲んでます。
先週、黒部五郎岳へ行きました。また足がつるのかな・・・との思いを抱えながら折立の登山道から入りました。
しかし今回は全くつりませんでした。
友人は足がつらないので、私はなぜつるのかなぁーと言いましたら、「毎日梅干を食べることを習慣にするといいよ」と教えられました。
それで気がつきました。レモンも梅干もクエン酸ですね。
このところ毎日飲んでいるレモンの効果が発揮されたのだと思います。
もし興味がありましたらお試し下さいね。
宮ちゃん、コメントありがとうございます。
クエン酸というと、サプリやスポーツドリンクで補給するものだと思っていましたが…レモンや梅干しで摂取できるんですね。気が付きませんでした…(^_^;
自然食品なので毎日食べても安心だし、サプリ等で補給するより効果が期待できそう。
さすがに、レモンを毎日1個絞って飲むのは厳しいですが…梅干しなら、毎日、食事中に2-3個はいけますね。
貴重な情報ありがとうございました。
P.S.
黒部五郎岳は、2011年に1回登ったきりですが、また行ったみたい山のひとつです。
黒部五郎岳から雲ノ平へ、のんびりテント泊したい!
ついでに高天原温泉にも行ってみたい!
こんにちは。
初めてコメントさせて頂きます。
今回は効果のお試しが目的だと思うので、ご存知かとは思いますが、本格的に筋肉が縮んで、どうしようもないときのみ服用してください。
68番はあくまで「薬」であり、副作用があるものなので、最終手段に使うのが基本です。
多少の縮みは、水分/塩分/ストレッチ/細かな休憩/歩行変更で治してください。
事前服用は持っての他です。
1番の予防は日頃から軽い運動をして、筋肉をつけることです。
それを「薬」に頼ってはいけません。
yamaさん、コメントありがとうございます。
漢方薬に副作用があることは初めて知りました。特に甘草を摂り過ぎると、血圧の上昇、体のむくみ、血液中のカリウムの低下などの副作用があるようですね。勉強不足でした。
あらためて芍薬甘草湯の使用上の注意を確認すると「症状があるときのみの服用にとどめ、連用しないでください」とあり、記事中に「予防薬としても効果がある」と書いたのは間違いでした。ご指摘ありがとうございました。