ブヨ対策(対処編)~ポイズンリムーバーは効果なし?

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ブヨ対策グッズ

ブヨ対策には予防が大切です。しっかりと予防しておけば、咬まれる確率はかなり低くなることでしょう。しかし、ブヨには油断禁物です! ちょっとした隙きに咬まれてしまうかもしれません。そこで、ブヨに咬まれてしまったときの、実践的な対処方法をまとめてみました。

私の経験では宿泊地(山小屋やテント場)に着いてから、安心して(油断して)、軽装(半袖、半ズボン)になったときに咬まれるケースが多いです。(^_^;
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正しい対処方法は?情報が錯綜!

ブヨに咬まれた後の対処方法は?と調べてみると…

うーん、これが難しい……

何が難しいかって?

ブヨに咬まれた後の対処方法を紹介しているサイトは数々あれど、処置方法として相反する情報が錯綜していて、「何が正しいのか?」「 正しくないのか?」 よくわからない状況だからです。その中で代表的なものが、ポイズンリムーバーです。

ポイズンリムーバーは効果なし?

ネット上の多くのサイトでは、まずは「ポイズンリムーバーで毒を吸い出せ!」 と、ポイズンリムーバーの使用が推奨されています。ポイズンリムーバーが無い場合は「指や爪で毒を絞り出せ!」 と、毒を抜くことが早い治療につながるということですね。

なるほど……と思いきや……

逆に、ポイズンリムーバーには否定的な書き込みも見つかりました。

ポイズンリムーバーに否定的な理由

・吸引による毒の除去は効果がない(または少ない)。
・皮膚組織を損傷する可能性があるので逆効果。
・赤十字で推奨されていない。

否定的な意見は少数派なんですが、赤十字で推奨されていないというのは、かなり説得力がありますね。気になったので調べてみました。

赤十字で推奨されていない理由

赤十字救急法講習

赤十字でポイズンリムーバーが推奨されていない理由は、赤十字の「救急法講習」にありました。その中の「ヘビに咬まれた傷の手当方法」で「特殊な器具(ポイズンリムーバー)による毒の吸引は無益であり、逆に組織を損傷する危険性がある」とされているからです。

以下は赤十字救急法講習教本からの抜粋です。

第3章けが…(6)咬傷(動物に咬まれた傷)…④ヘビ…手当
○安静にします。手足を曲げ伸ばしたり走ったりしないようにします。
○ヤマカガシなどの毒液が目に入ったときには、すぐに水でよく洗い流します。
○ヘビの毒素により脱水症状を起こしやすいので、水分を与えます。
○急いで医療機関に搬送します。(毒ヘビの場合、血清の投与など適切な治療をしないと、死亡する危険があります。)
○かまれたきず口に口をつけて吸い出すことは、推奨されません。
特殊な器具を用いた蛇毒の吸引を推奨している地域もありますが、その効果や有害性に関しては不明です。
※動物を用いたヘビ毒の研究では、吸引は無益であり、逆に組織損傷を引き起こす危険性が示唆されています。また、研究でも、吸引装置では毒素をまったく回収できないとされています。

出典:赤十字救急法講習教本(13版)
赤十字救急法講習教本は、日赤サービスのオンラインショップで購入可能です。
日赤サービス/赤十字救急講習教本

ただし、これはヘビに咬まれた場合です。毒虫(ハチ、アブ、カ、ノミ)に刺された場合については、手当の方法は記載されていますが、毒の吸引については言及されていません。そもそも毒の吸引という処置自体が想定されていないようです。

昔は毒ヘビに咬まれた場合に「傷口を切開して毒を吸い出し、心臓に近い側を縛る」という方法がとられていたようですが、現在ではこのような応急処置は逆効果と考えられています。

ポイズンリムーバーはプラシーボ効果?

上述したように、赤十字ではポイズンリムーバーの効果は否定されているわけです。しかし不思議なことにネット上には、「ブヨやハチに刺された後に、ポイズンリムーバーを使用して効果があった」とする書き込みが多く存在します。

実際に効果があるのかもしれませんが、プラシーボ効果ではないか?という可能性も有りますね。

プラシーボ(プラセボ)効果とは、偽薬効果とも呼び、本来は薬効として効く成分のない薬(偽薬)を投与したにもかかわらず、病気が快方に向かったり治癒すること。思い込みの力が状態を変化させることなどを意味する。

出典:ニコニコ大百科

結局、ポイズンリムーバーが毒虫に効果があるのかないのかは、試してみないとわからないという結論です。(^_^;

毒を吸引したあとの消毒は間違い

「毒を吸引したあとは消毒せよ!」

これも多くのサイトで見かける処置方法です。しかし現在の医療では、傷の治療に消毒は逆効果とされています。ブヨに咬まれたあとは傷の治療と同様に、洗浄して清潔に保つことが重要です。

たしかに以前は、細菌による傷口の化膿を防ぐために消毒するのが一般的でした。しかし、消毒薬は細菌を殺すと同時に、傷口付近の細胞まで破壊してしまい、かえって傷の回復が遅くなってしまうのです。

冷やす?温める?

ブヨに咬まれたあとは冷やしたほうがいいい!」(かゆみを感じなくなり、腫れもひくから)としているサイトがある一方、「毒を絞り出した後は温めろ!」としているサイトも多く見られます。

温める理由は「ブヨの毒は熱に弱い特性を持っているので、温めることによって毒を中和できる」というものです。一見、信憑性があり、効果があったとする書き込みも多いですが…… 逆に、悪化したという書き込みもあったので要注意です。

登山中は冷やすのも温めるのも難しいので、両方とも採用しませんが……(^_^;

ブヨに咬まれた後の対処方法

以上、錯綜した情報をふまえて、私なりにブヨに噛まれた時の対処方法をまとめてみました。

ブヨの対処方法は次の4つです。
【1】その場から離れる
【2】手と傷口を洗浄
【3】ステロイド剤を塗布
【4】絶対に掻かない!

結局、ポイズンリムーバーは外しました。外した理由は最後に記載します。

【1】その場から離れる

毒虫に刺されたらその場から離れて、安全な場所へ移動することが第一です。いくら正しい処置をしても、他の毒虫にやられたら元も子もありません。

ブヨに咬まれた場合、すぐには気が付かないことが多いですが、気がついた時点で安全な場所に移動してから処置を始めます。

【2】手と傷口を洗浄

登山中なので手が汚れているでしょう。まずは手を洗って、次に傷口(咬まれ痕)の洗浄です。水道水で洗い流すのが一般的ですが、登山中なので洗い流す水がないですね。

沢の水は雑菌が多いので使用しないほうが良さそうです。 飲料水を余分に持っていれば……水をを入れたペットボトルやビニール袋に小さい穴を開け、圧力をかけて水を勢いよく噴射して傷口を洗い流すという方法もあります。

ウェットティッシュ
手はウェットティッシュで拭きます。なるべくノンアルコールタイプがいいでしょう。

リンスキンL
傷口の洗浄には薬局で販売している洗浄綿を使用します。写真の洗浄綿は1枚ずつ包装されていて広げると8cm四方になります。 ウェットティッシュより水分の含有量が多いので、傷口の洗浄には持ってこいですね。

洗浄綿がない場合は、ウェットティッシュで代用します。
エイザイ・リンスキンL

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【3】ステロイド剤を塗布

傷口を洗浄した後は抗ヒスタミン薬を含む強めのステロイド剤を塗ります。抗ヒスタミンはかゆみをおさえ、ステロイドは炎症を抑えます。ステロイド剤は少しでも早く、腫れや、かゆみが少ないうちに塗ったほうが効果があるようです。

ベトネベートクリームS
市販薬で最も強いステロイド剤を配合した塗り薬。のびがよく、べたつかないクリーム剤です。塗ったあとのスースー感はありません。
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【4】絶対に掻かない!

痒くても絶対に掻かないこと!

これが一番大事かもしれません。掻くと患部が腫れたり細菌が侵入したりして、症状悪化の原因になります。無意識のうちに、どうしても掻いてしまいそうな場合は、咬まれた痕の上に絆創膏などを貼っておくと、直接掻くことを防止できますね。

ポイズンリムーバーを外した理由

ポイズンリムーバーの効果に肯定的な意見でも「咬まれてからすぐに使用しないと効果がない!」という点では一致しています。しかし、ブヨ対策(予防編)でも書きましたが「ブヨに咬まれても、すぐには気が付かない」ことがほとんどです。そうすると、ブヨに咬まれてからすぐに使用するというのは実際には難しいでしょう。

したがって、ブヨ対策にポイズンリムーバーは必要なし!

という結論にいたりました。ハチやアブ対策には効果があるかも知れませんが、ハチやアブがそばに来ればすぐわかるので、逃げの一手で回避する作戦でいこうと思います。

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