当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

猛暑の雲取山☆奥多摩小屋でテント泊#5~雲取山を越えて三峯神社へ(後半)

雲取山荘

猛暑の雲取山テント泊レポの続き(2日目/後半)です。

広告

雲取山~三峯神社

雲取山~雲取山荘

雲取山から雲取山荘までは約20分。急な勾配を下って行きます。

田部・富田レリーフ

雲取山荘手前にある、田部重治(たなべじゅうじ)のレリーフです。

田部重治は日本の登山界のパイオニアとして、また紀行文学者として活躍した人物です。

このレリーフの前に、富田治三郎(とみたじさぶろう)のレリーフがあるはずなんですが……見逃してしまいました。

富田治三郎は雲取山荘の初代の管理人で、いつも腰に鎌をさしていたので、登山者に「鎌仙人」と呼ばれて親しまれていたそうです。

山のハートにふれて歩歩えみまっぷ三峰雲取山より

雲取山荘

9:20頃。雲取山荘(くもとりさんそう)に到着。

小屋前のテーブルで休憩していきます。

雲取山荘の水場です。

横長の流し台の上に蛇口が5つほど並び、蛇口の上のボタンを押すと水が出てくるようになってます。

水場の前には何やら標語のような立て札がありました。

くもとり のみ・みずです
沢やか水
気分は10才若くなるのダ!

沢やか水?…

「沢水」と「さわやか」の合成語のようですね。

「気分は10才若くなるのダ!」の「」がカタカナになっているのがポイントでしょうか。

バカボンのパパの口調で。(笑)

まぁ、そんなことは、どうでもいいですが……

水量豊富で、冷たくておいしい水です!

この先は暑さが予想されるため、ここで水をたっぷり補給していきます。

雲取山荘のトイレです。なんと、水洗式トイレです。\(^o^)/

トイレへ降りる階段の前にも、おもしろい立て札がありました。

いざゆけ!トイレっとへ
雲の上 標高1830mの壮快感!

「トイレ」の後ろの「っと」が、ひらがなになっているのは……

こちらも何かの合成語でしょうか?

その前に「いざゆけ!」という言葉があるので、「トイレ」と危険な「キレット」へ望む気持ちや達成感(爽快感)を掛けているのかもしれませんね。(笑)

雲取山荘のテント場

雲取山荘のテント場は、樹林に囲まれているので展望はありません。

奥多摩小屋のテント場に比べるとロケーションは悪いですが、トイレは水洗式できれいだし、水場は近くて楽ですね。

こちらが雲取山荘のテント場です。

テントが張ってないのでわかりにくいですが、写真の上方向が三峰神社方面で、右側が登山道になっています。

左の斜面にもテント設営可能ですが、混雑時はここから雲取ヒュッテ跡の手前の平坦地(ヘリポートのような場所)付近までテントが張られるようです。

逆側からみた方がわかりやすいですね。

写真の上方向が雲取山荘で、左側が登山道になっています。

雲取山荘~白岩小屋

雲取ヒュッテ跡

雲取山荘から10分ほどで、雲取ヒュッテ跡に到着。

昭和61年(1986年)頃までは営業していたようですが、現在は完全に廃墟と化しています。

大ダワ

10:05頃。大ダワへ到着。ここは雲取山と白岩山の鞍部にあたります。

雲取山からここまでは、ほぼ下りだったので楽々降りてこれましたが、ここから白岩山へは約1時間10分の登りになります。

気温も徐々に上がってきて、だんだん暑くなってきました。

ここから先がキツくて、長い道のりでした。

芋ノ木ドッケ?

11:10頃。大ダワからの登り道を登りきった所で小広い場所に出ました。

やっと、白岩山に到着かーと思いきや……

残念!白岩山ではないようです。

芋ノ木ドッケ」という立派な標識が立ってましたー。

芋ノ木ドッケ???

昭文社の山と高原地図では、芋ノ木ドッケのピークの西側を巻いて、白岩山へ行くはずなんですが、

道を間違えたたのか? それとも、山と高原地図が間違っているのか?

正解は「標識が間違っている」というか、「紛らわしい標識が立っている」ということでした。

ここは芋ノ木ドッケと白岩山の鞍部でちょうど中間地点。

芋ノ木ドッケ」という標識は明らかに間違いですが、何でこんなところに、こんな立派な標識を立てたのか?

しかも、芋ノ木ドッケの山頂標識よりも、立派な標識を立てるなんて!(^_^;)

芋ノ木ドッケの山頂標識の写真(2011年5月)がありましたので載せておきます。
↓これ。

芋ノ木ドッケの山頂標識(2011年5月撮影)

地味ー! (笑)

地名考証(案内板)

これは芋ノ木ドッケと白岩山の鞍部に設置されていた、地名考証という案内板です。

芋ノ木ドッケ霧藻ヶ峰お清平大ダワの地名の由来が書かれていますね。

ちなみに、芋ノ木とはウコギ科の落葉高木のコシアブラのことで、ドッケとは突起が鈍った言葉。「コシアブラの木が多い尖った峰」という意味で名付けられたようです。

霧藻ヶ峰お清平の地名由来については後述します。

白岩山

11:20頃。白岩山(しらいわやま)の山頂へ到着。

「芋ノ木ドッケ」の標識があった鞍部からは4~5分です。

登山道沿いにテーブルとベンチが置かれた明るい場所ですが、山頂標識はありません。

ベンチに座って休憩しようとすると、周囲に蜂がブンブン集まってきました。

けっこうな大きさなので(スズメバチではないと思いますが)、刺されたらヤバそうです。

どうやらここは蜂の縄張りになっているようです。

白岩山の山頂標識は、テーブルとベンチがある場所から、西側に少し入った所にありました。

うーん?

白岩山三峰三山の一つなんですが、なんとも地味な山頂です。

周囲は樹林に囲まれ、展望もまったくありません。

大ダワからは、ほぼ登り通しで疲れ切っていたので、この辺でゆっくり休んで行きたいところでしたが、ここでもも蜂がブンブン寄ってきました。

ここで休憩するのはあきらめて先へ進みます。

白岩小屋


11:50頃。白岩小屋(しらいわごや)に到着。

2005年頃までは営業していたようですが、現在は無人小屋となっています。

今でも避難小屋として利用している人がいるそうですが、見たところ、完全に廃屋と化してますね。(^_^;

小屋の北側に設置されている仮設トイレは利用可能でした。

山と高原地図には現在でもキャンプ場と水場の印がついていて、テント泊している人もいるようです。

テント場は小屋の西側の開けた場所。テントを4~5張り張れそうです。

水場は小屋から往復20分(急斜面あり)、「水量は豊富」という情報もありましたが、「チョロチョロとしか流れていなかった」という書き込みもあり、あまりあてにはならないか。

小屋前に休憩によさそうなベンチがあったので、ここで20分ほど休憩しました。

休憩中にはコーヒーを淹れて体力の回復をはかります。

白岩小屋~三峯神社

前白岩山

12:50頃。前白岩山(まえしらいわやま、1776m)に到着。

天気が良ければ少し展望がありそうな場所ですが、ほとんど景色が見えないので通過します。

前白岩の肩

13:10頃。前白岩の肩(まえしろいわのかた)に到着。

山頂標識と同じような標識が設置されています。

こんな立派な標識を設置するような場所ではありませんが……ここも通過します。

お清平

14:05頃。お清平(おきよだいら)へ到着。

お経平(おきょうだいら)とも呼ばれる場所です。

前述した芋ノ木ドッケと白岩の鞍部に設置された、地名考証(案内板)に地名の由来が書いてありました。

お清平

悲恋に泣いた炭焼の娘お清の物語……といえばロマンチックであり、修験者が小石に経文を書いて埋めた所だとすると厳粛な感じになる。ふたとおりの言い伝えのある場所です。

この地の地名には炭焼き小屋の娘「お清」の悲恋の伝説と、修験者がお経をこの地に埋めたという2つの説があるとのこと。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ここまでは暑いので、比較的ゆっくり歩いてきましたが、時刻は14時過ぎ。雲取山を出発してから既に5時間経過しています。

休憩時間を除いても約4時間ほどかかっています。

雲取山からここまでのコースタイムは2時間50分なので、約1.5倍ほど時間がかかっていることになります。

ここから三峯神社までのコースタイムは1時間35分。

1.5倍かかるとすると、まだ2時間以上かかる計算になりますね。

最終バスは16:30なので…

このペースで行くと最終バスに間に合わない!

これは、ヤバイ!

ということで、ここからはペースアップ!して行きます!

霧藻ヶ峰

14:20頃。霧藻ヶ峰(きりもがみね)の休憩所に到着。

お清平からの登り返しがキツかったところですが、ペースアップしたこともあり、コースタイムよりもかなり早く10分ほどで到着しました。

この調子、この調子!

ここには売店があり、ペットポトル飲料、缶ビール、カップヌードルが購入できます。

霧藻ヶ峰の地名は山好きの秩父宮殿下(ちちぶのみやでんか)が、ここを登山された時に名付けらたようです。前述の地名考証(案内板)にはこう書かれていました。

霧藻ヶ峰

通称燕岩と呼ばれていた所ですが、秩父宮様が昭和8年8月18日に登山された時に命名されたものです。霧の中に揺れるサルオガセから得た発想で、いかにも奥秩父的な地名です。

霧藻(きりも)とは、亜高山帯の山中に生息する地衣類、サルオガセのことですが、現在このあたりではめっきり少なくなってしまったようです。

霧藻ヶ峰休憩所前のテラスからは北西方面が開け、和名倉山や秩父の山々見えるようです。

晴れていれば……

秩父宮両殿下レリーフ

霧藻ヶ峰休憩所前のテラスを降りたところに、秩父宮両殿下(ちちぶのみやりょうでんか)のレリーフがあります。

これは秩父宮両殿下の御遺徳を記念して、由縁のあるこの場所(霧藻ヶ峰)に建設されたもの。

昭和29年に殿下のレリーフ(右側)が建設され、妃殿下のレリーフ(左側)は、平成12年に建設されたとのこと。

地蔵峠

14:35頃。霧藻ヶ峰休憩所から5分ほど下り、地蔵峠(じぞうとうげ)を通過。

地蔵峠を少し降りた登山道の脇に、赤いちゃんちゃんこと、よだれかけを着たお地蔵さんが祀られていました。

峠の守り神だそうですが、これが地蔵峠の地名の由来でしょうか…

炭焼平

14:55頃。炭焼平(すみやきだいら)を通過。

昔はこの辺で三峯神社の炭を作っていたそうです。

山のハートにふれて歩歩えみまっぷ三峰雲取山より

お清平の由来となった炭焼き小屋の「お清」さんは、この辺で炭を作っていのでしょう。

この場所の手前に、炭窯(すみがま)の跡も残っていました。(下の写真)

妙法ヶ岳分岐

15:25頃。三峯神社の奥宮がある妙法ヶ岳(みょうほうがたけ、1329m)への分岐点(三峯神社側)を通過。

妙法ヶ岳三峰三山の一つでもあるので、一度登っておきたいところですが、今回は時間がないのでパス。

三峯神社

15:35頃。三峯神社境内にある雲取山へ続く登山道の入り口へ到着。

山道はここで終了。無事に下山できました。

フー、やっと着いたー!

お疲れさまー!

雲取山を出発してから約6時間40分。コースタイムは5時間20分なので、1時間10分オーバーでした。

レストランや売店がある三峰ビジターセンターまではもう少しありますが、最終バスの16:30にも余裕で間に合いそうです。

猛暑の中テント泊装備の重いザックを担いで歩いてきたので登山服は上下ともびしょびしょ。

どこか着替えられる場所はないかと探しながら歩いていると、ちょうど、観光客が多くなってきそうな場所の手前で、テーブルとベンチが設置された場所がありました。

そこで、登山服から下山服へ着替えを済ませます。

近くの売店でコーラとアイスを買って、暫く休憩しながら、クールダウン。

もっと時間があれば、三峰神社も少しは見学していきたいところでしたが、バス停の場所もわからなかったので、とりあえずバス停へ向かいます。

(11年前に一度来てるんですが、バス停の場所は忘れてしまいました。たしか、駐車場の中だったような…)

三峯神社のバス停

16:05頃。三峯神社バス停へ到着。

バス停は三峯神社へ向かう階段を降りたところ、大駐車場の入り口付近にありました。

バス停のすぐ後ろは公衆トイレです。

公衆トイレで顔を洗い、2日ぶりに鏡で自分の顔をみると、かなり焼けていましたね。

この2日間、天気はあまり良くはなかったんですが、それでも午前中の短い時間は晴れていたので、それで焼けてしまったのか。

登山中は気づかなかったんですが、首と顎を数箇所、虫に刺されていました。

16:30。西武秩父行きの最終バスへ乗車して帰路に着きました。

乗客は定員の半分ほどでしょうか。

今日は日曜日ですが、さすがにこの暑さでは観光客も少な目なようでした。

あとがき

雲取山テント泊の2日間は、東京の最高気温が35℃を越す猛暑日でした。

だが、しかし!!!

その翌日の最高気温は、なんと39℃という、恐ろしいほどの暑さでした。

そんな日に雲取山に登っていたとしたら、もっと過酷な登山になっていたことでしょう。

それを思えば、まだラッキーだったのか……

[終わり]

~~~ コメント ~~~

  1. AKIRA より:

    田部重治
    タベ、ではなく、タナベ、ですね。

    • 鈴木ライト より:

      ご指摘ありがとうございます。
      該当箇所は修正しておきました。m(__)m