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表銀座の途中まで…テント泊縦走レポ#5(大天荘~ヒュッテ西岳)

西岳山頂から見た槍ヶ岳
西岳山頂から見た槍ヶ岳

北アルプス・表銀座テント泊縦走レポの続き(2日目/前半)です。

大天荘から西岳~東鎌尾根~槍ヶ岳へと向かう予定でしたが…

途中で体力を消耗してペースダウン!東鎌尾根は断念することに。(^_^;

西岳のテント場は最高のロケーションでした!

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大天荘の朝

大天荘のテント場(夜明け)

2日目の朝(4:30頃)、大天荘のテント場で朝を迎えます。

うーっ、寒い!

辺りはまだ薄暗いですが、東の空が少し明るくなってきました。

朝焼けのオレンジと空のブルーのコントラストがきれいです。

昨夜はやや強風の中~テントが飛ばされそうなほどではないですが~風の音が気になってほとんど眠れず睡眠不足です。

隣にテントを張ったAさんは、暗い中、寒い中、もう出発の準備を初めていました。

私:早いですねー!
A:5時頃出発しようと思って。
A:何時頃出発します?
私:明るくなってからですねー。

Aさんは5時に出発するようです。

この時期だとまだ薄暗く登山道の様子がわかりにくいので、私は明るくなってから出発することにしました。

出発の準備~朝食はしっかりと

明るくなってきたら、すぐにテントを撤収して出発できるように準備をはじめます。

まずは朝食です。朝食をしっかりと採っておけば、エネルギー不足でバテることもありません。

(体力不足は補えませんが…)

以前は食欲がなかったり、食事道具の後片付けが面倒だったりで、朝食を取らないで出発することが多かったんですが…

(朝食を取らない場合は、行動食でエテルギーを補給します)

しかし行動食だけでは、空腹感がなかなか満たされないのと、エネルギーになるのに時間もかかるのでバテる原因になりますね。

やはり朝食はしっかりと採っておいたほうがいいですね。

食欲が無い時は、無理にでも腹に詰め込んでいきましょう!

食事が済んだら荷物を片付けてザックへパッキングを済ませておきます。

Aさんとお別れ…

5:00過ぎ、空はすこし明るくなってきましたが、外はまだ薄暗くて寒いです。

テントの中で、朝食を済ませて、荷物の整理をしていると、Aさんが声をかけてくれました。

A:そろそろ出発します!
私:そうですかー、気をつけてー!
A:じゃー、お先にー!
私:じゃー、またー!

Aさんはもう槍ヶ岳に向けて出発してしまいました。

今日の宿泊地は槍ヶ岳山荘ではなく、殺傷ヒュッテにテントを張って軽装備で槍ヶ岳山頂を目指すそうです。

私の方も、槍ヶ岳山荘まで行って風が強ければ、殺傷ヒュッテまで降りてテント泊と考えていたので、殺傷ヒュッテへ行けば、また会えるなーと思っていましたが…

結局、Aさんとはここでお別れになってしまいました。

テント撤収~ザックへ収納

5:30過ぎ、ヘッドランプなしでも歩けるぐらいに明るくなってきました。

テントの撤収を開始します。テント以外の荷物を全て、一旦ザックへパッキングしてからテントの外へ出します。

この時にレジャーシートがあると便利です。

レジャーシートの使い方は、こちらのブログをご覧ください。
テント泊の小技7~雨の日のテント撤収!レジャーシートが必需品

テントを撤収したら最後にザックへ収納します。

私は2気室のザックを使用しているので、テントはザックの底部へ押し込み、テント撤収完了です。

2気室ザックの底部にテントを収納する時のコツ

2気室のザックならテント以外の荷物を詰め込んだ後から、ザックの底部からテントを収納することが可能なんですが…

ザックの容量に余裕がないと底部にテントを収納するのが大変な場合がありますね。

そんな時は、どうするか?

ザックを逆さに立てればOKです!

ザックを逆さに立てれば、重力で荷物が下(ザックの上部)へ下がって、ザックの底部にスペースができるので、テントを押し込みやすくなります。

こんな時にも、レジャーシートがあれば便利ですね!

6:00頃、テント撤収完了。雲海で隠れていた安曇野平野も見えてきました。

トイレを済ませて水を補給して出発準備完了です。

水は1L=200円。大天荘の正面に設置された蛇口から補給します。(ここはセルフサービスです)

大天荘~西岳

さーて、いよいよ槍ヶ岳へ向けて出発です。

槍ヶ岳山荘までは標準コースタイムで7時間20分。西岳の往復(30分)も入れると7時間50分。

順調に行けば14:00頃に到着する予定ですが、その手前に表銀座コースのハイライトである東鎌尾根が待ってます。

テント泊装備で急峻な東鎌尾根が登れるだろうか?

緊張感も高まってきました。

6:15頃。西側(槍ヶ岳~穂高方面)のテント場の間を抜けて、大天井岳の南面の登山道を大天井ヒュッテに向かって下って行きます。

前方には槍ヶ岳~穂高連峰へ続く稜線と北鎌尾根。

その手前に、これから歩く予定の喜作新道~東鎌尾根。景色は抜群ですが…

登山道は石ころだらけでガレた岩場が続き、今にも壊れそうなハシゴがところどころ現れます。

この辺は歩きにくくて、左側は切れ落ちているので慎重に歩きます。

牛首展望台

大天井ヒュッテが見えてきました。正面に聳えるのは牛首展望台(2766m)。

山の名前がついていないので、展望台と呼ぶようになったようですが、燕岳(2763m)や、これから行く西岳(2758m)よりも高いんですね。

ちなみに、近くに牛首山(2526m)という山がありますが、それは別の山です。

大天井ヒュッテ

大天井ヒュッテ

6:55頃、大天荘から約40分ほどで大天井ヒュッテに到着。

こじんまりとしたきれいな山小屋です(定員100名)。

食事がおいしくて評判のようです(定番はトンカツ?)。

大天井ヒュッテのテラスから見た景色。

ここは牛首展望台と大天井岳の鞍部にあるため、展望的には微妙ですが、常念岳や穂高連邦の山頂付近がかろうじて眺められます。

牛首展望台まで登れば(登り15分、高度差130m)、360度の素晴らしい展望が待っているようですが、今回はスルーします。

大天井ヒュッテからは、牛首展望台から赤岩岳へ続く稜線の左側(東側)の登山道を進みます。

正面に見るのが、これから向かう赤岩岳です。

最初はあれが西岳か?と思ってたくらいで、私としてはノーマークの山だったんですが、かなり存在感のある山でした。

ビックリ平

7:30頃、大天井ヒュッテから約30分、赤岩岳へ続く稜線の東側から、一気に展望が開けた平坦な場所へ出ました。

ビックリ平です!

槍ヶ岳がいきなり見えてビックリするとか?…

歩いてきた方向(北東)を振り返ると、牛首展望台と大天井岳から常念岳へと続く稜線。

西側から進行方向にかけては、裏銀座の山々(三ッ岳~野口五郎岳~水晶岳~鷲羽岳~三俣蓮華岳)から槍ヶ岳方面の展望が開けますが…

あれっ?

槍ヶ岳が見えませんね…?

北鎌尾根の独標は見えていますが…ネットで検索すると、ビックリ平から撮ったとされる槍ヶ岳の写真がたくさん見つかりますが…

実際には、ビックリ平の標識がある場所からは、

槍ヶ岳は見えませんでしたー。(^_^;

ビックリ平の大天井岳に近い場所からは、槍ヶ岳の先っちょだけ見えるようです!

でも安心してください!

もう少し先へ行けば…

ドドーン!と槍ヶ岳が姿を現します!

ここから先は、嫌でも目にはいってきますからー!

(天気が悪くなければですが…)

ビックリ平からは、しばらく緩やかな道が続きます。

気持ちのいい、天上のお散歩コースといった感じ!

正面に聳えるのは赤岩岳。だいぶ近くなってきました。

赤岩岳

8:00頃、ビックリ平から約30分。赤岩岳(2769m)が目前に迫ってきました。

ここから見るときれいな三角形をしていますね。

いつもなら登る意欲が満々と湧いてくるような山なのですが、この辺りから、だいぶ足が重くなってきました。

大天荘を出発してからまだ2時間ほど経過したところ。まだまだ先は長いのに…

8:45頃、赤岩岳山頂に到着!と思いきや、

標識をよく見ると「赤岩岳山頂はまだ50m先」のようです!

前方に見えるピークが、赤岩岳の山頂のようですが…50mどころか100m以上はありますね!

登山道は赤岩岳の東側を巻いているので、赤岩岳山頂へ登りませんが(そんな余裕もありません)、

帰宅してからネットで調べてみると「実際の山頂は200-300m先」だとか「北峰と南峰があるとか」…ちょと興味が湧いてきました。

一般ルートではないですが、百高山の一つ(71番目)でもあるので、百高山制覇を目指す人達が結構登っているようです。

百高山とは

国土地理院発行の日本の山岳標高一覧に準拠した、標高順の100山のこと。
参考:Wikiペディア日本の山一覧 (高さ順)

西岳

赤岩岳を過ぎると今まで赤岩岳の後ろに隠れていた西岳(2758m)が見えてきます。

赤岩岳に比べると地味で目立たない山ですね。

登山中はこれが西岳だとはわからず、後で写真を見返したときに、

あっ、これが西岳だったのかー!

と気づいた次第です。

西岳

登山道は西岳の山頂を通らずに左側を巻いて行きます。

結構アップダウンが多くて体力をだいぶ消耗してきました。

足の重さは、ますます増すばかり…

ヒュッテ西岳が見えてきました。

今朝、大天荘を出発してから約3時間30分ほど。

ほぼコースタイムで歩いてこれましたが、体力(脚力)的には、かなりしんどくなってきました。

9:40頃、西岳山頂への登り口へ到着しました。

ヒュッテ西岳はもうすぐそこです。

一般的にはヒュッテ西岳にザックを置いて、軽装で西岳を往復する人が多いようですが(西岳山頂までは約15分の登り )、

あえて、ザックを背負ったまま登ることにしました。

ザックを背負ったまま西岳山頂へ…

ザックを背負ったまま登るのは、東鎌尾根を登る体力(脚力)が、残っているかを確認するためです。

ザックを背負ったままで西岳山頂へ登っても、まだまだ余裕があれば、東鎌尾根もなんとか登れそうです。

逆に余裕がなければ、東鎌尾根の登りは厳しいと判断せざるをえません!

ということで、西岳山頂へ向けて登りはじめたんですが…

足が重くてなかなか進まず、20~30歩ごとに立ち止まりながら、ようやく…

東鎌尾根は断念…

西岳の山頂へは、なんとか15分ほどで到着しましたが、東鎌尾根は約3時間の登りです。

ヒュッテ大槍までとしても2時間10分、途中エスケープルートはありません。

時間的にはまだ余裕があるので、無理して登れないこともなさそうですが…

東鎌尾根は万全の状態で望みたいので、今回は見送ることに決めました。

残念ですが、次回の楽しみに残しておきましょう!

いつになるかわかりませんが…

西岳からの展望

9:55頃、西岳の山頂へ到着。

山頂は狭いですが、展望は素晴らしい!

西岳山頂

西側には大天井岳~常念岳~蝶ケ岳へ続く常念山脈の稜線。

西岳山頂

東側には槍ヶ岳~大キレットへと続く稜線(上の写真)、からの穂高連峰(下の写真)。

槍ヶ岳の右側(東北)には裏銀座の山々も眺められます。

写真ではわかりにくいので、360度の展望はこちらの動画をご覧ください↓
※画像をクリックすると再生します。

ヒュッテ西岳

ヒュッテ西岳

10:10頃、西岳山頂から10分ほどでヒュッテ西岳(定員70名)へ到着。

こちらもこじんまりとした山小屋です。

西岳とヒュッテ西岳

テント場の方向から振り返ったところ。

後ろに見えるのが西岳、小屋の裏側(写真では左側)が、休憩できる広場になっています。

東鎌尾根からの槍ヶ岳ルートはもう諦めたので、今日はここでテント泊するか、上高地まで一気に降りてしまうか決めなければなりませんが…

とりあえず、テント場を確認しておきましょう!

ヒュッテ西岳のテント場

ヒュッテ西岳のテント場

ヒュッテ西岳のテント場は、3箇所のテントサイトに分かれています。(上の写真のA/B/C)

Aサイト(東側)は槍ヶ岳~穂高連邦方面、
Bサイト(西側)は常念山脈に面しています。
※A/B/Cサイトは私が勝手につけた仮名です

幕営数30張
料 金一人1000円
水 場なし。小屋で販売(1L=200円)
ヒュッテ西岳のテント場情報

噂通り最高のケーションですが、風を遮るものがほとんどないので、強風には要注意ですね!(これも噂通り)

テントサイトの先に見えるのは、百高山の一つ(98番目)の赤沢山(2670m)。

百高山制覇をめざす人達がよく登っているようです。
※Cサイトの先端部から赤沢山への登山ルートがあるようです。

Aサイトです。テントが張ってないので、広さがわかりにくですが、ここで、3-4張り設営できますね。

Aサイトの正面には、ドーンと槍ヶ岳!最高です!

こちらはBサイトです。Aサイトの反対側、ちょっと下がった場所です。

ここには、2-3張り設営できるでしょうか。

こちらはCサイトです。A・Bサイトに比べるかなり広いです!

こんな場所に、こんなテント場があるなんて…

ビックリ平より、こっちの方がよっぽどビックリです!

ただし、左右に少し傾斜があり、その先は崖なので…

はっきり云って、怖い…です!

少し登り坂になっていて、先端までが見えないので、もう少し先へ行くと…

Cサイトの先端が見えてきました。さらに先にいくと…

ここがCサイトの先端部です。左右の傾きがなくて平らな場所です。

テントを張るならここがベストポジションでしょうか。

ちなみに、先端の岩にザックが立てかけてあるのは、多分ここから、赤沢山(2670m)の山頂へ向かった人が置いたのでしょう。

正面に見えるのは蝶槍と蝶ケ岳です。少し左を見ると…

ドーンと常念岳!

どっしりとした山容が見事です!

Cサイトの真ん中辺から、ヒュッテ西岳を見たところ。

小屋から少し遠いのが難点でしょうか。

左右が切れ落ちているので、夜中にトイレに行く時は注意が必要です!

酔っぱらいは危険です!(^_^;

次回の予定…

今回は最後まで書く予定でしたが…

時間がかかりそうなので、次回のブログで。

[続く…]

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