2018年10月13日(土)~14日(日)、奥秩父の大弛峠(おおだるみとうげ)にある大弛小屋(おおだるみごや)で、友人2名(T氏とY氏)とテント泊してきました。
目指す山は国師ヶ岳(こくしがたけ、2592m)と、奥秩父の最高峰である北奥千丈岳(きたおくせんじょうだけ、2601m)です。
といっても大弛峠までは車で行けるし、テント場がある大弛小屋までは徒歩約1分という近さ。
さらに大弛小屋から国師ヶ岳と北奥千丈岳は、登り約1時間という「楽々テント泊&登山コース」です。
Y氏に続いてT氏もテントを購入したので、テントの試し張りに行こうということになり、楽に行けて展望も良さそうなこのコースに決定しました!
8月中頃にギックリ腰で腰を痛めてしまってから約2ヶ月、久しぶりの登山になります。
実はY氏も、8月の初めに北岳を目指す途中で膝を痛めてしまったので、それ以来の登山になりました。
あいにく天気が悪く景色はほとんど見えませんでしたが、リハビリにはちょうど良かったですね。(^_^;
国師ヶ岳・北奥千丈岳について
国師ヶ岳
国師ヶ岳(こくしがたけ)は標高2592mで奥秩父山域の主脈にある山の一つ。
日本百名である甲武信ヶ岳(こぶしがたけ、2475m)と金峰山(きんぷさん、きんぽうさん、2595m)の間に位置しています。
知名度は低いですが標高は甲武信ヶ岳よりも高く、金峰山よりわずか3m低いだけ。
景色も良くて、奥秩父最大の山体を誇るとされ、山梨百名山と日本山岳会による三百名山に選定されています。
山名の由来は、鎌倉時代から室町時代にかけての高僧・夢窓国師(むそうこくし)の修行伝説からその名が付けられたと言われています。
北奥千丈岳
北奥千丈岳(きたおくせんじょうだけ)は標高2601mで奥秩父山塊の最高峰。
山頂からは360度の展望があり景色も抜群です。
しかし、知名度は国師ヶ岳よりもさらに低く、不遇の山と云っていいのではないでしょうか。
山梨百名山には入っていますが、三百名山には選ばれていません。
国師ヶ岳の山頂から10分程度の距離なので、国師ヶ岳の一角とみられている向きもあるようです。
山名は南方に位置する奥千丈岳(2409m)の北に位置する山ということなんですが…
では、千丈岳という山が近くに存在するか?というと…
「山と高原地図」では見当たりません。
今ひとつ腑に落ちない山名ですね。
日程・登山コース・交通情報
【日程】2018年10月13日(土)~10月14日(日)
【メンバー】私、T氏、Y氏(3名)
【宿泊場所】大弛小屋(テント1泊)
登山コース
標高2360mの大弛峠(おおだるみとうげ)から、国師ヶ岳と北奥千丈岳を往復する最短コースです。
往路は大弛峠から夢の庭園を経て国師ヶ岳(2592m)の山頂へ。
復路は国師ヶ岳山頂から北奥千丈岳(2601m)の山頂へ寄ってから大弛峠へ戻りました。
標準コースタイム
往路:大弛峠→国師ヶ岳(約1時間)
復路:国師ヶ岳→奥千丈岳→大弛峠(約55分)
合計:1時間55分
登山口までの交通
今回はT氏の車で大弛峠まで行きましたが、シーズン中(土日祝日)はJR塩山駅から乗り合いバスが運行しています。ただし予約が必要です。
マイカー利用の場合
・中央道勝沼ICから120分。
・駐車場は、大弛峠付近に無料駐車場あり(15台)。
・駐車場が満車の場合は、林道の路肩に駐車可能。
電車&バス利用の場合
・JR塩山駅から乗合バス+乗合タクシーで90分(要予約)。
6/1から11月の勤労感謝の日(その振替休日を含む)までの土、日、祝日のみ運行します。乗車には事前に予約が必要です。
乗合バスの出発時刻(平成30年改正)
●塩山駅→柳平→大弛峠行き
7:30、8:30、9:30
●大弛峠→柳平→塩山駅行き
14:50、16:00
※柳平で乗合バス↔乗合タクシーに乗り換える
乗合バスの時刻表は↓こちら
栄和交通/焼山峠・大弛峠線(金峰山)線 時刻表
大弛峠と駐車場
10月13日(土)の早朝、T氏の自宅で待ち合わせY氏の車で大弛峠へ向かいます。
大弛峠に到着したのは10:30頃。峠の駐車場(約15台)は既に満杯で、峠の手前の路肩と峠の向こう側の路肩の駐車スペースもいっぱいでした。
今回テント泊する大弛峠小屋は峠のすぐ近くなので急ぐ必要もないし、しばらく待っていれば空くだろうと思ってたんですが、峠の向こう側の林道をしばらく進んでみると…
駐車できそうなスペースがありました!
峠からは少し離れてしまいますが(徒歩4-5分)、とりあえずここに止めておいて、駐車場が空いたら車を移動することにしました。
テント泊用のザックを背負って大弛峠まで戻ってきました。
テント場がある大弛小屋は駐車場の北側、徒歩1分のところにあります。
大弛小屋
大弛小屋(おおだるみごや)へ到着。収容人数30名のこじんまりした山小屋です。
小屋の前にはベンチとテーブルが置かれ、屋根がついた休憩スペースが設けてありました。
早速テント泊の受付を済ませます。
大弛小屋の幕営情報
【幕営数】25張
【料 金】1人1泊800円
【水 場】あり(湧き水)
【トイレ】大弛峠の駐車場の公衆トイレ
【その他】
・朝9:00までにテント撤収!
大弛小屋のホームページ
大弛小屋のテント場
テント場は小屋と駐車場の間の樹林に囲まれたスペースに、大小7-8箇所のテントサイトが設置されています。
各テントサイトには番号が振られMAX25張りとのこと。
駐車場からは徒歩1分以内の距離にあるので、日中の騒がしさはありますが、小屋に近い場所のほうが比較的に静かです。
なお、テント泊の受付時にテントを張る場所について、ちょっとした注意を受けましたので記載しておきます。
大きなテントを張れる広い場所は少ないので、小さいテントは1張り用の狭い場所に張ってください。
広い場所に小さいテントを張った場合、後から大きなテントが来たら、他の場所に移動してもらいます。
とのことでした。
我々3人は1人1張りづつ、3つ並べて張ろうと思ってたんですが、広い場所に3つ張った場合、後から大きなテントが来たら移動しなければならず。
かといって、1張り用の場所に張ると、離れ離れになってしまい何かと不便です。
どうしても3つ並べて張りたいなら、駐車場に面したサイトならOKとの事でした。
ここは小屋に一番近いサイト。
駐車場からは一番遠く一番静かなサイトです。1-2人用テントなら3つ張れますね。
ここが空いていればベストだったんですが…残念!先客がいました。
こちらが1張り用の狭いサイト。手前の空き地は登山道です。
1張り用のサイトはここの他に3-4箇所ありました。
ここが一番広いサイト。8人以上の大きなテントを張れる場所はここだけですね。
駐車場には近いですが、樹林に囲まれているので、駐車場からは見えにくい場所です。
(登山道の脇なので人通りはありますが…)
はじめはここにテントを張ろうと思っていましたが、後から8人以上の大きなテントが来た場合、移動しなければならなくなるので他の場所を探します。
ここは駐車場に隣接している小屋から一番遠いサイトです。
騒がしいし駐車場から丸見えなので、テント泊の雰囲気なんてあったもんじゃないですね。
ただし、整地状態は良くて一番明るいサイトです。
ここなら小さなテントを3つ並べて張ってもOKとのことだったので、ここに設営することに決めました。
夕方近くになれば静かになるでしょう。
大弛小屋の水場
水場は小屋の右側に隣接しています。
登山道のすぐ脇にあるんですが、気が付かない人も多いでしょう。
こちらが水場がある建物の入り口。
「水」とかかれた表札がありますが、中は薄暗く外からは水場は見えません。薄暗い建物の中に入って行くと…
ここが水場です。
国師ヶ岳の天然の湧き水をひいているそうですが、水量は少なくて1Lの水を貯めるのに1分以上かかりました。
公衆トイレ
テント泊の場合は大弛峠の駐車場の公衆トイレを使用とのこと。
こちらが駐車場の公衆トイレ。外観は普通の公衆トイレですが、
掃除がされていなくて汚かったです!
トイレットペーパーも補充切れでした!
こんなに汚いと、出るものも出なくなってしまいそうですね。
手洗い場はありますが断水中?で水は出ません。2300mの高地なので、これはしょうがないか。
ただし、飲用不可です。
管理者側(山梨県?)もトイレが汚いことは認識しているようで、トイレの中にはこんな張り紙がありました。正確な文言は覚えていませんが、だいたいこんな内容でした。
はじめから汚いトイレはありません……トイレはきれいに使いましょう……
うーん?
「はじめから汚いトイレはない」それは、ごもっともなんですが、トイレは汚れるものです。
ましてや、土日祝日ともなれば大勢の人で賑わう場所です。
汚れるのは当たり前でしょう!
トイレが汚いのを利用者のせいにしないで、ちゃんと掃除してください!
ああ、すっきりしたー!(^o^)/
大弛峠で出せなかった分を、ようやく出しきった感じです!(笑)
テント設営
11:10頃、ということで、駐車場に隣接するテントサイトに設営開始。
奥から、Y氏、T氏、私という並びでテントを張りました。それぞれのテントは下記の通り。
Y氏:ファイントラック・カミナドーム2
T氏:NatureHike・Cloud-Up2
私 :ダンロップ・VS20
一番手前の私のテント(ダンロップ・VS20)は吊り下げ式。
シンプルなクロスポールなので、テント本体の4隅のスリーブに、テントポールを差し込むだけでテントの形になります。
あとはテント本体側のフックを、テントポールに引っ掛けるだけで立ち上げ完了です。
フライシートをかぶせて、最後に張り綱をしっかり張って設営完了です。
上の写真では張り綱は石で固定していますがペグも刺さります。
手前のT氏のテントも吊り下げ式。
外で本格的に張るのは初めてのようでしたが、順調にテントポールの組み立てが完了。
ちょっと変わった形のテントポールですね。日本製のテントではない形です。
奥のY氏のテントはスリーブ式。
テントの立ち上げに少し手間取っているようです。(^_^;)
T氏のテントは構造がやや複雑で、本体の設置に手間取っている様子。
その間にY氏はテント本体の立上げ完了。フライシートをかぶせるところ。
12:10頃。1時間ほどで全員テント設営完了。
T氏のテント(ネイチャーハイク・Cloud-Up2)は中国製で、価格は日本製のテントの半額ぐらい。
一見、華奢そうに見えましたが、防水性、耐風性に優れ、ネットでもなかなか評判がいいテントです。
正面からみたところ↓
入口を開けたところ↓前室もあります。
テントポールだけ組み立てた時点では、グラグラして耐風性があるとは思えませんでしたが、張り綱を張ったあとは、なかなか丈夫そうで、強風のテント場でも充分耐えられそうです。
張り綱を張る位置が独特でわかりにくかったので、張り綱の固定に少し手間取りましたが、慣れればもっと早く設営できるでしょう。
Y氏のテント(ファイントラック・カミナドーム2)は、以前のブログで紹介しているので、↓こちらをご覧ぐださい。
駐車場側からテントサイトを見たところ。
駐車場に隣接してはいますが、道路より少し高台になっているので、そう悪くはない場所です。
左から私のテント(青)、T氏のテント(白)、Y氏のテント(オレンジ)が並んでいるのがわかりますね。
テントを張り終えた後は1時間ほど休憩。
さてと、そろそろ、国師ヶ岳へ向かうとしますか。
[続く…]
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